7月24日(土)、Sense of Sakeでは初めてのフィールドワークということで、森田真衣さんと受講生で山梨県北杜市白州町にある有名な酒蔵「七賢」さんに行ってきました。
白州の水、と聞いたら誰もがあの天然水やあの蒸留酒を思い浮かべると思います。
七賢さんは、その白州の水を敬う酒造りをされて、土地と水への感謝が感じられました。
日本酒はお米がメインなんじゃないの?という固定観念があっさりと排除された1日でした。
詳しくご紹介します。
当日は、専務で醸造責任者の北原亮庫さんと奥様のまちこさんがアテンドしてくださいました。
白州の水源近くの尾白川渓谷へ。吊り橋をみんなで渡って、川を伝って奥へ奥へ。普段大自然に触れない生活に染まってしまった東京人は足元が若干おぼつかない。。。
見えてきたのが透き通ったエメラルドブルーの滝壺。
真夏なので気温も高く暑いのですが、滝そのものは遠く、その向こうは何があるんだろうと思うと神々しさすら感じました。
川岸は花崗岩でできており、その白い岩が水の透明度をより一層高めています。
どういった雪解け水か、どういった岩で濾過されている水か、ということも日本酒作りの重要なポイント。
花崗岩で濾過された水はミネラルバランスが人間の血中と近いそうです。
女性的な柔らかさを持つ水の流れが特徴で、下流に行ってもその質感は保たれているのだそう。
その後、七賢さんに到着。
北原さんの生い立ちなどを聞き(え、サッカーからの転身!?)、ブランドムービーやスライドを使用して現在の商品の紹介をしてくださいました。
造り方の細かいことまでスライドに。。。企業秘密などはそんなにないのかしら。
300年以上の歴史を持った酒蔵に、時代に沿った新たな価値を加えることで七賢ブランドが確立されたのだなと思いました。
ブランドコントロールとマーケティングもかなりしっかり行なっている印象。
そして、試飲タイム!
なんと5種類も試飲させていただきました。
どれも個性があり楽しい!個人的な感想として、共通するのはいずれも白州の水の柔らかさを感じること。
深く納得。
その後、なんと明治天皇が宿泊した行在所(あんざいしょ)を見学。
施設内にある北原家母屋の奥の間だそうです。
七賢の由来である「竹林の七賢人」の欄間も!
最後にお土産タイム!
私も3本購入させていただきました。
北原さんの追求する酒造りをうかがい独自の哲学を持っていらっしゃるのがわかりました。
水を中心と捉えたお酒造り。
白州の水の表面の豊かな波紋をお酒で感じとってほしい。
水を切り取っていくことで世界に提案していく。
哲学的だと感じる一方で、お客様にはとてもオープンな環境で親近感。
日本酒造りに向き合うことは土地の自然に真摯に向き合うことだとストンと腑に落ちました。
もちろんネットなどで自由に取れる情報だけれども、この腑に落ちる感覚はフィールドワークならではなのではないでしょうか。
「sense of SAKE」第5期受講生 徳田万里江さん