講義レポート

『日本人ならではの山の神さまとの関わり方』

神社学 第38期「登山から登拝へ」フィールドワーク(妙義神社編)講義レポート

最終回となる第5回目は、妙義神社へ38期の皆さんとともに伺いました。

縄文時代より祈りの地として自然崇拝が色濃く残るこの妙義神社。

今日一日は、歴史や暮らしから生まれた信仰、その土地に暮らす人々の想い、先人たちがなぜ自然を畏れ敬ってきたのかをココロとカラダでめいいっぱい感じていただくため、妙義神社の奥の院の神様へと参ります。

山に入る前に妙義神社の神様へご挨拶。

第4回の時に学んだことを思い出しながら、
各自それぞれに思いを込めての参拝の時間。

参拝が終わったら
いよいよ妙義神社奥の院に祀られている神様に会いに
【日本人ならではの山の神さまとの関わり方】登拝のスタートです!

奥の院に向かう途中で一休み。

写真には写っていませんが、ここもまたこの地に住む人々が大切にしている暮らしの中で生まれた信仰の場所。古来の人々にとってどういう役割があったのか教授の中村教授より説明がありました。

「そういう繋がりがあったんですね!」と
皆さんのなかでこの土地の歴史と、人々の暮らしや信仰がつながっていき、中村教授へどんどん質問が飛び交いました。

奥の院まであともう少し!
皆さん、一歩一歩思いを込めて無我夢中で登っていきます。

奥の院に到着。

座学の中で中村教授から説明のあった
「願い」と「いのり」の違い。

奥の院では、それぞれに
「いのり」の時間を過ごしました。

いのりとは、
「意を宣る」こと。

皆さんは、何を感じ
どんな時間を過ごしたのでしょうか。

山から下山した時は、
皆さん、中村教授とハイタッチ!

先人たちの足跡をたどり、
大自然の中で一歩一歩あゆみを進め、
無我夢中登った先に見えたもの。

神社によく祀られている鏡。
「かがみ」から「が(我)」が外れると
残るのは「かみ」。

自分の我が外れた皆さんの表情は、
とてもキラキラと光り輝いていました。
皆さん、それぞれの神様と出会えたのかもしれません。

神社には、先人たちからのメッセージがたくさん散りばめられています。
そこには自然を畏れ敬い、そして感謝する「いのり」の原点との出会いがあるかもしれません。

(TEXT:神社学キュレーター 小林由紀)



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