講義レポート

オリジナル日本酒作りで出てきた声は「大切な人と飲みたいお酒」

「sense of SAKE 日本酒造り実践編」第1期講義レポート

sense of SAKE 日本酒造り実践編

 

2022年1月から、3ヶ月間、全8回の講義で「sense of SAKE 日本酒造り実践編」を開催。“大の日本酒好き”が集まった年齢も性別もバラバラな10名。一体どんなお酒に仕上がるのだろうかと、不安と期待が入り混じりながら「究極の純米大吟醸」をつくっていきました。

初回は製造担当である石井酒造石井さんから、日本酒の造り方や日本酒の種類についての講義。知っているようで知らない日本酒のこと、酒蔵さんだからこその知識も教えていただきました。

 

sense of SAKE 日本酒造り実践編

4種類のお酒をテイスティングしながら、味わいを議論。

2回目の講義は、既存の日本酒を飲み比べしながら、味わいや香りを決めていきます。口に含む前から華やかな香りがあるもの、THE日本酒な味わい、古酒のようなものなどなど、今回のお酒に相応しい味わいを探していきました。

味わいの好みが2つに割れる中、再度今回のお酒を届けたい人やシーンを想い描き議論。「昼間に飲みたい」「日本酒を初めて飲む人」「フレッシュ」「門出」などのキーワードと、味わいの方向性を石井さんに持ち帰ってもらい、イメージ通りのお酒ができるようレシピを考えていただくことに。

 

sense of SAKE 日本酒造り実践編

悩みに悩んだコンセプトと銘柄決め

味わい決めの時に出ていた、キーワードや、事前アンケートの想いをもとに、デザイナーのいしやまさんがコンセプト文を考え、それをもとに、更にみんなで話し合いました。色の話や、空を見上げる話が出たり……、さまざまな思いがさらに引き出されていきます。講義で出た言葉を持ち帰ってもらい、再度検討へ。

銘柄はみんなが出した案を投票式で絞り込みを行いました。候補は「花咲み(はなえみ)」「ほころぶ」「ふわり、ほどける」「めぶき」の4案。ここから、ラベルデザインと合わせて今回のお酒にふさわしい名前を決めていきます。

 

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表現いろいろラベルデザイン

事前に「こんな感じのデザインがいいな」を収集し、そのイメージと今までのコンセプトや銘柄案をもとにいしやまさんにデザイン案を検討。色を使った案や、透明シール案、ラベルっぽい案など日本酒っぽくないラベルを目指して沢山出してもらいました。ラベルデザインも議論しながら絞りこんでいきます!

 

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自分達の手で仕込むお酒

今回は洗米と、蒸し米のほぐしを石井酒造さん指導のもと、蔵元で仕込み作業を行いました。

洗米は米が水についた瞬間から、水を吸い出すので時間との戦いです。時計と睨めっこしながら冷たい水で洗っていきます。洗い終わりに重さを測って水の吸い具合を確認。

洗米の次は、蒸し上がった米を広げ、ほぐして温度を冷ます作業を行いました。食用の白米とは違い、プチプチした手触りの酒米。外気が暖かい日だったので、なかなか温度が下がらず苦戦。天候や気温が酒造りに影響することも知り、杜氏さんにはもう足を向けて寝られません。
sense of SAKE 日本酒造り実践編

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ラベルと銘柄決定

7回目の講義で再び石井酒造にてもろみ観察と利酒の仕方をレクチャーしてもらいました。出来上がったお酒を味見する準備もバッチリです。

また、この日にラベルと銘柄も最終決定。銘柄を決める際に多数決をとったところ、「はなえみ」と「ふわり、ほどける」に真っ二つに!最終的には講師陣も多数決に参加して「はなえみ」に決定しました。

 

sense of SAKE 日本酒造り実践編

その後、寒さがぶり返した3月22日に絞りを実施。石井酒造さんにfacebookグループでライブ配信していただきました。季節外れの寒さはお酒にとって好都合だったようです。


「はなえみ」完成!

そしていよいよ最終講義!
瓶詰めされたボトルに1枚1枚丁寧にラベルを貼っていきます。ラベルをシワなく綺麗に貼るのが難しく、みなさん黙々と作業に全集中……。450本の数量限定品なのでナンバリングも手書きです。

 

sense of SAKE 日本酒造り実践編

 

さぁ、全てを終え「はなえみ」で乾杯!

「sense of SAKE 日本酒造り実践編」第1期講義レポート

1回目の講義で話し合った味わいがまさに、ここに!2種類の酵母を使って、杜氏が毎日発酵具合を見て、調整していただきました。石井酒造の石井さん、杜氏さん、皆さんの技術に拍手喝采!!

飲み手から造り手になることで、ますます日本酒が好きになったという声も上がっていました。

 

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自由大学 はなえみ

はなえみ

一人ではなかなか達成できないことも、10人集まれば達成できる。そんなことも味わえた講義だったのではないでしょうか?ものづくりに体験を通して関われる「sense of SAKE 日本酒造り実践編」今後も何か企んでいるようです。

 

はなえみ~sense of SAKE~ 詳細ページ

https://senseofsake.com/hanaemi

 



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