講義レポート

スケールの大きな講義

「東京・日帰り登山ライフ」20期講義レポート

数年前に富士山に登って、もうおなか一杯、と思っていた私が、なぜ突然登山を?と言われたら明確な理由は今もわからないけれど、講義案内に書かれていた、「ピークハントだけではない」という言葉は、登山だけでなく、日常私が大切にしている「想い」のようなものに通じる気がしました。

一人ではなかなか始められないけれど、同じスタートラインから始める仲間との登山ライフは考え始めたらワクワクして、見つけて即日申し込み。

都会に暮らす私たちは、ともすると日常のせわしなさや人工的な景色に、動物としてのバランスを崩すことがきっとあって、そんな日常に、とても心地よい講義でした。

山への愛溢れる教授の大内征さんのお話、動機は違っても「登山」という同じ目的のもと集まった仲間たちとのあたたかな会話、山の魅力や自然を楽しむ智恵、チームでミッションを達成しようという一体感。

みんなの投票で選ばれた御岳山でのフィールドワーク当日は快晴!そこにある物語を知ると、景色は全然違って見える、という体験。楽しみながら準備したミッションを、山頂で達成する高揚感。仲間たちと一緒に登る心強さや感動を共有できる喜び。無心になって登ると見えてくる自分のコア。

「みんなで登山をして楽しかった」というだけで終わらないのが、この「東京日帰り登山ライフ」の魅力です。持っていけるものが限られている中で本当に必要なものって何なのか、を考えてみたら、自分が本当に大事にしているものが見えてきたりすること、頂へ続く道のりで見た景色や感じたことが実は頂点からの景色の見え方に大きく関係すること、これってもう人生そのもの?!なんてことまで考えてしまうスケールの大きな講義だと思います。

大内征さんや仲間と出会えたことは宝です。そしてこれから続いていく仲間たちとの登山ライフは私の人生に沢山の彩を与えてくれると確信しています。

(text:Miyuki Saito、photo:大内征



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