講義レポート

旅するようにワインを楽しむ。

「日本ワイン学」講義レポート

こんにちは、日本ワイン学キュレーターの和泉里佳です。
日本をもっと楽しもう、味わおう、そして広げようというテーマのもと、
旅するようにワインを楽しむ新講義「日本ワイン学」の第1期が開催されました。

この講義では、品質も上がり最近話題の日本ワインを、産地別に旅するように
楽しみながら、日本ワイン全体をもっと広げるためのプロモーションを考えたり、
つくり手さんのエピソードなどワイナリーの様子も交えながら楽しく日本ワインを
学び(飲み?)ました。
初回はまず、日本ワインの全体像を。
「国産ワインと日本ワインの違いは?」「ワインづくりにはどんなブドウがあるの?」
主な産地からブドウの栽培、日本ワインの歴史もおさえ、代表的な日本ワイン3本の試飲。ワインテイスティングの基本、そして友達に自慢できそうな小ネタをばっちり仕込みました。

そして2回目からは産地別に。
その土地のこと、気候、文化、歴史を考えながらワインについて考える時間になりました。
明治時代に大きく開拓された北海道のワイン。
広大な土地でつくられるワインのおおらかさ。ヨーロッパ系品種が多く栽培されているけれど、日本の土地で育つからどこか味は日本的だったり。
山と高原でさまざまな気候風土が存在する長野のワイン。
土地の表情がいろいろだからブドウの表情もさまざま。飛躍的に品質が上がっている長野ワインは、原産地呼称管理制度なども整っていて、ブランディングについても学びました。
そして日本ワインを代表する産地山梨のワイン。
地元の人はむかしから茶碗で飲んでいたと言われるほど地元に密着したワイン文化から日本固有種のぶどう「甲州」に関する科学的考察、つくり手さんのこだわりや個性なども踏まえて楽しみました。

毎回3種類のワインをブラインドでティスティングしながら、色や透明度などの見た目、香り、味についてひとつずつ丁寧に見ていきます。
普段何気なく飲んでいるワインもこんな風にじっくり味わってみると本当に新たな発見がたくさん!!感想はみんなで共有。ブドウから作られているのにリンゴの香り?え、お醤油の香り?
同じぶどうの品種で作ったワインでも、育った土地や醸造の仕方で全然違う香りや味になったりもするんですね。驚き。山ブドウのワイン???野性味が溢れていました。
それぞれの日本ワインに合うお料理についてもディスカッション。
お刺身に合いそう?昆布〆かな?すき焼きと一緒に味わいたい?黒豆?
いろいろなアイデアが出るのですがやっぱり和食が出てくるのが面白いところ。

毎回ワインが飲めるのが楽しいのはもちろん、一緒に学ぶメンバーが
個性的で刺激的な第1期でした。このメンバーで東京ワインをつくる日も近いかも?
最終回は自分のお気に入りのワインや、飲んでみたいワインを持ち寄って
プレゼンテーションする卒業式。
この模様はこちら(レポート:後半)にアップされていますので是非チェックください。



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