講義レポート

場づくりへの異常な愛情

コラム 「場の主催学」高橋龍征教授

場づくりを続けて17年。

形にしたイベントは1,000以上。
最も多い年は200件、1営業日1件ペース。

立ち上げたコミュニティも多数。

思いつくだけでも、

・ご近所会
・出身企業のアルムナイ(卒業生コミュニティ)
・アルムナイ運営者のコミュニティ
・コロナ下に立ち上げたオンライン化ノウハウ共有コミュニティ
細々としたものなら、いくらでも。
運営に携わる場も複数あります。

息をするように、場をつくり続けてきました。

人の場づくりも支援します。
相談があれば、出し惜しみせず、ノウハウ全開示。
自由大学など、自ら出向いてあちこちで場づくりについて伝えています。

なぜそこまでするのか。

人と人との繋がりが、誰かの人生を、ほんの少し変えていく。
そのダイナミズムが、シンプルに面白いと思うからです。

かくいう私自身、人とのご縁で人生がシフトしてきました。

たまたま行きつけの寿司屋で隣り合った人と、ご近所会をやろうと意気投合。
また飲みたいと思える人々を集めていたら、個別につなげるのも何なので、皆を集めてお互いに繋がれる場をつくることにしたのです。

仕組みをつくると、化学反応が起き、多様なアイデアが出てきます。
それらを面白がって形にする中で、ご縁がご縁を招き、5年10年という時間をかけて、人生が思いがけずシフトしてきました。

独立して会社を立ち上げたのも、
大学で講座作りをやるようになったのも、
コミュニティ作りのアドバイザーがライスワークになったのも、
大学で研究員となり、アルムナイ研究会を立ち上げるようになったのも、
どれも明確に企てたものではありません。

面白がって突き詰めていたら、人との巡り合わせの中で、期せずして結実したものばかり。
17年前、こんなふうになっているとは、夢にも思っていませんでした。

誰もがそのような、変化を自らに起こす仕組みとしての「場」を、自分で作れるようになってほしい。
そんな想いから、場づくりをする人を増やす活動を続けています。

皆さんともご縁があれば、共に場をつくりたいですね。

(担当講義:場の主催学

 

【影響を受けた本】
西蔵放浪(朝日文芸文庫) 藤原 新也

東京藝大を中退した若者が、10年以上に亘りアジアを中心とした世界を放浪しながら記した旅の記録。清澄なヒマラヤの僧院から、インドの混沌まで、豊富な写真と共に、芸術家ならではの視覚的で切れ味の良い文章が味わい深く、私がユーラシア横断などの旅に出ようと思い立つ最初のキッカケとなりました。初版は1977年なので、今は失われた風景を楽しむこともできます。

 

TEXT: 高橋龍征教授

担当講義: 場の主催学(受講生募集中!)



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