講義レポート

新しい始まり、次に繋がる出会い

「東京・日帰り登山ライフ」 第31期卒業生講義レポート

 

登山に興味を持っていた頃、別の登山イベントで出会った教授の大内征さん。

そこで初めて自由大学を知り、この講座のことを知った。最初は「そんな講座があるんだ」と思っていただけだったけど、偶然にも卒業生の方達から講義の様子を聞く機会があり“チーム登山”に興味を持ったり、自分で計画して山に行けるようになりたいという思いが募って、受講を決意。
とはいえ、なかなか都合がつかず何度も見送り、今回ようやく念願叶っての受講となった。

4講目のフィールドワークまでに、山でのマナーや心得、保険などの基礎知識について学び、装備に関しては実際に使用している服や道具が教室いっぱいに広げられ、それを見て触って匂いを嗅いで(笑)。どんな物があって、必要な物、必要な機能は何かを知ることができたことが、とてもよかった。お店に行くと色々な道具があり、種類も多く高価で、初心者は悩むところ。だけど、自分に必要な物が何か、妥協せず選びたい物は何かがわかり、今後の買い物や持ち物の選択に大いに役立つものだった。

そして、この講座をより一層面白くさせてくれる「チームミッション」。初めまして同士でチームとなり、限られた時間でミッションを決め、当日に向けて準備を進めるのだ。


フィールドワーク当日のこと。
お天気も良く、ちらほら紅葉が始まった御岳山へ。山や地域に関する歴史や神話などの話はとても面白く、感動し、魅了されるものばかり。ミッションも、思っていた通りには進まなかったけれど、その過程が楽しく無事に達成することができた。みんなで連絡を取り合い、事前準備した時間も楽しかったし、達成感に包まれて、チームで取り組む登山に、ひいては講義全体に一体感が生まれたようにも感じるものだった。

実は1度歩いたことのあるロックガーデンだったけど、台風の影響で木々や岩達が倒れ、流され、その姿を少し変えていた。山が、ちょっと寂しい表情をしているようにも見えたし、そわそわしているようにも見えた。歩いていて、ざわっとした空気を感じたりもした。自分なりに自然のことを感じ取ったり妄想したりしながら歩いたりして、これが、表情豊かな低山ならではの楽しみ方、ピークハントの“山登り”とはまた違う“山歩き”楽しみ方なのかなと感じた。

あっという間に最終講義を迎えたものの、さっそく卒業後の山の計画話で盛り上がっている。素敵な山仲間と出会えたことを嬉しく思う。


今回、初めて自主的に山と向き合うことができた。チームで登る、テーマを持って登る楽しさ・面白さも教えてもらった。ただただ自然や景観を味わったり、癒やされだり楽しんだり、何も考えず黙々と歩くのも好き。だけど、ときにはテーマや目的を持って山に行ってみるもの面白いなと思った。受講して、山を身近に感じることができ、新しい楽しみ方も教えてもらった。今後のわたしの“登山ライフ”が、とても楽しみだ。

(text:第31期卒業生早川絵里さん、photo:大内征)



関連する講義


関連するレポート