講義レポート

登山で得た宝物

「東京・日帰り登山ライフ」18期講義レポート

私の登山は確か中学校以来。いつのころからか周りに登山を楽しんでいる友人が増え、友人たちの話を聞くたびに、私も行ってみたいな、と思っていた。でも、数千メートル級の登山は体力に自信がなく、勝手がわからず、迷惑をかけてしまうのでは・・・と尻込みし、何かいい機会はないかと伺っていた。

そんなときに見つけたのが「東京・日帰り登山ライフ」の募集。ピークハントだけではない日帰り登山。山や地域にまつわる歴史や信仰の話もきけるらしい。歴史や記紀は大好き。「これだ!」と早速申し込んだ。

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3回目までの講座は、登山に際しての基礎知識をきちんと教えていただく。

講座で見せていただいた写真は、低山といいつつも、想像以上の景色の美しさ。期待がモコモコと膨らむ。

日本の山は山岳信仰となっている地が多く、山にお寺や神社があることが多い。そしてそれが、今でも脈々と受け継がれている。神話が土地や山の名前になり文化となり息づいているという話にわくわくする。

登山に際してのマナー・心得、地図の見方を知り、登山用の装備・ウェアの講座では、実物を見ながら、何を持っていき、何を着ていくのがよいかを学ぶ。汗をすぐに乾かし、日差しを遮り、防水性が高く、コンパクトで持ち運びしやすい装備たち。なんと機能的なのだろう。

知識を得たおかげで、不安はどんどんなくなる。

4講座目は、いよいよフィールドワーク。行先は“宝登山”に決定した。

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絶好の登山日和となった4月9日。新調したピカピカのウェアに身を包み、登山を開始。元気いっぱいでずっとしゃべり続けている仲間、途中から疲れが隠し切れない仲間、花粉症におおいに悩まされた私。無理せず、お互いのペースに気を配って山を登っていく。新緑の芽吹く木々を愛で、山の隙間から見える景色に感嘆し、追い込みで出てくる急な勾配に汗を流しながら、ようやく到達した山頂。

準備した山ごはんが、空腹にうれしい。

山頂から見下ろす秩父の町や、遠くに見える山々の景色はまた格別で、低山であってもこれほど達成感を感じることができるのだと、至福のひととき。

下山時には、寶登山奥宮、寶登山里宮にも参拝する。木肌を感じさせ、手入れがきちんと行き届き、駒狼様がしっかり守っている奥宮も、ハッとするほど装飾が美しく、ずっと眺めたくなる里宮も、山への敬意と信仰が感じられ、厳かな気持ちになった。

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今回の登山では、登山に関する知識を得られたこと、登山を経験できたことはもちろん大きな“宝”となった。五感を使って汗をかいて過ごす週末(と終ったあとのビール!)は格別だった。

でもそれ以上に大きかったのは、無事にミッションを達成した、チーム2人の仲間との出会い、様々なことに挑戦している魅力的な先輩卒業生たちとの出会い、講師のせいさんとの出会い。

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これからの人生を面白くしてくれそうな出会いがあり、とても大きな、豪華な“宝”を手に入れたように思う。これから先の日常ライフを、わくわくさせてくれるであろう出会いと経験に、本当に感謝!

皆さんもぜひ、この仲間の輪につながってみませんか?

(text : 第18期 宮内奈央子)



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