講義レポート

山に登って見えたこと

「東京・日帰り登山ライフ」17期講義レポート

登山

それは読んで字のごとく「山に登る」ことです。

しかし、その「山に登る」ことでこんなに新しい世界が開けるとは東京・日帰り登山ライフを受講する前は思ってもいませんでした。

個人的な話で恐縮ですが、私はこの講義が開講される約2ヶ月前、転職を機に地元名古屋から上京をしました。慣れない生活や新しい環境、そして大都会東京。めまぐるしく過ぎ去っていく日々の生活の中でなんとなく行き詰っていたのかもしれません。

そんな中、以前から興味のあった登山にゼロからアプローチできる自由大学のこの講義を偶然知り、一抹の不安の中、思い切って参加してみることにしました。

この講義で大切にされていることは以下の3つです。

・山を楽しむこと

・グループワーク

・山を感じること

「山を楽しむ」ことは基本ですが、楽しむためには心得ておかなければいけないこともたくさんあります。例えばウェアひとつとっても、必要なアイテムとその理由を講義の中で学べますし、どういった観点から山登りに必要なアイテムを選べば良いかも丁寧に教えてくれます。また、山は都市とは違い、厳しい言い方をすると全て自己責任の世界です。事前に調査し、必要な物を揃え、山に対して真摯な態度がいかに大切であるかを学ぶことができます。

また、講義を受講する前はあくまでも個人的な経験や知識を蓄積するためのフィールドワークかと思っていましたが、東京・日帰り登山ライフではチームでミッションを設定しどうクリアしていくかということを大切にしています。テーマ決め、役割分担、当日のミッション、そして課題発表。およそ「山登り」とリンクする部分はあるの?と思われるかもしれませんが、この課題を通して学べることは本当にたくさんあります。

私たちのチームは全員登山初体験でしたので、初めての山登りの感動を記録するというテーマに基づき、2016年のカレンダーを制作することにしました。

プリント

講義の中でチームディスカッションを重ね、ただたくさん撮った写真をフォトフレームにおさめるのではなく、17期メンバーの笑顔と山の大自然を一年中思い出せるように、そしてそのカレンダーを最終日に17期メンバー全員にプレゼントしよう!とチーム全員でミッションクリアを目指して奮闘しました。

限られた時間の中ですし、まあこんなものかとレベルを下げてしまうのは簡単です。

しかしながら幸運なことに、私たちのチームは回を重ねるごとにチームがひとつに重なっていったように思います。振り返るとチームのメンバーそれぞれが自分にできることを模索しながら提案・実行をして、メンバー同士がそれぞれの役割を安心して委ねる、まさにチームビルドの原点がそこにあったのではないかと思います。

本気で遊ぶと見えてくるものがある。そんな経験が山登りを通して学べるのもこの講義の最大の特徴ではないでしょうか。

そして、最後に「山を感じる」

これは主に当日のフィールドワークから得られることが本当に多かったように思います。

一歩一歩進んで頂上に辿り着けた達成感、山中の木々や渓谷の景色に圧倒された山の大自然、澄んだ空気と山の静寂、どこまでも抜けるように高い空。何千年も前から存在している山が、今も凛と生き続けていることに圧倒されながらも、雄大な山の空気にそっと包まれているような、そんな気持ちになりました。

プリント

頂上から見えるどこまでも広がった世界を見たときに、ふっと力を抜いて周りを見渡せば、普段の日常生活でもまだまだ視界が広がる瞬間があるのではないかと山登りを通して感じることができたように思います。

山に登ったときだけではなく、自分の生活・人生の視界が広がるのが、まさにこの東京・日帰り登山ライフの醍醐味ではないでしょうか。

私の登山ライフは始まったばかりですが、目の前に広がったこの道を一歩一歩進んでいき、山登りを通して豊かな人生を見つけていければと思っています。

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まだ東京・日帰り登山ライフの講義に参加されるか迷われている方は、ぜひ一歩踏み出し、扉の向こうに広がる登山ライフを感じてみませんか?講義が終わった頃にはきっと新しいフィールドに立っている自分がそこにいるはずですよ。

(text:17期卒業生 神田賢介)



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