講義レポート

知恵と工夫のキャンプ料理でチームワーク強化

キャンプ in 仙台 活動レポート

シリーズでお届けしてきたサマーキャンプin仙台のレポートもこれが最後。みんなが気になるキャンプのごはんについて、キャンプクルーの中野香織さんがレポートしてくださいました。
この秋「キャンプin仙台」は9月と10月の三連休全てを使って、それぞれ「食欲の秋」「祈り」「運動の秋」をテーマに3回開催します。

何らかのカタチで被災地と関わりたい」との思いで参加したサマーキャンプin仙台、秋のキャンプがはじまる前にあわてて「サマーキャンプのごはん」についてレポートします。
キャンプ生活の楽しみのひとつである「ごはん」、献立はキャンプ料理の定番「カレー」に仙台ならでは!のメニュー「白石温麺」「仙台風芋煮」など。参加者みんなで作って食べて片付けて、といった一連の流れを通じて「ぎゅっ」と詰まった時間を共有することができたのは2泊3日のキャンプを通じてとてもよい経験となりました。
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いちばん大変だったのは初日のばんごはん、カレー。キッチンの蛇口から水が出ない、道具も足りない、料理長もいない、メンバーの名前も覚束ない、…
そんな「ないないづくし」ではありましたが、いつのまにかなんとなく役割分担ができ、野菜を洗う人、切る人、肉を炒める人、カレーをキメる人(東京カレー番長直伝?!)、ごはんを炊く人(もはや「ごはん王子」と呼ばれるほどに)、サイドメニューを作る人、テーブルをセットする人…
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日が落ちかける頃にはステキな夕食が準備できました。
みんなで作ったカレーの味は格別!(乾杯のビールの味もサイコー!)
後片付けをする頃にはとっぷり日が暮れていて、ヘッドライトを装着して洗いモノをする人も。
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2日目の朝はごはんとお味噌汁、味がなじんだ「2日目のカレー」。お昼は仙台名物「白石温麺」、茹でて水で洗って氷で締めて盛り付けて、と流れるような連携プレーが際立ちました。夜は仙台風芋煮、最後のばんごはんには多数のゲストも加わって、にぎやかに夜が更けていきました。
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3日の朝ごはんを用意する頃には要領をつかんでいったのか、ごはんの用意も後片付けもどんどん手早くなりサクサクはかどりました。おにぎりを握る手つきもリズミカル~。みんなの結束力が強まったのを所要時間で測ることができたような気がします。
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都会で便利に暮らしている私たちにとって、キャンプの環境は「冷蔵庫ナシ」「エネルギー節約推奨」という少々不便なモノでした。でも時間はある、自然が溢れている…こんな格好の条件を生かして、ごはんに「知恵」を加えることを提案しました。
私自身日々の生活に取り入れている、このところ注目の「発酵」カレーに入れる肉に乳酸菌をもみこんで柔らかくしてみたり、塩麹と野菜を和えてみたり、発酵パワーを随所に生かしてみました。また、おかゆに米麹を加え、鍋をタオルでぐるぐるまきにして保温して…。夜の間に麹がでんぷんをブドウ糖に分解して、翌朝には自然な甘さの「甘酒」ができあがり!みなさんのお口に合ったのでしょうか?
また、さんさんと降り注ぐ太陽と気持ちよく通る風を使って野菜を干してみました。野菜は天日に干すことによって旨みが凝縮、栄養分を増やすモノもあり保存も利く…と、いいことづくし!ですが、キャンプではほんのさわりだけ、半日干したニンジンの甘みを知ってるのはつまみ食いした人だけ…?!
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同じ釜の飯を食う」ということわざがありますが、キャンプのごはんの時間を共有したことで、参加者同士の距離がぐんっと近づいたように感じます。これから始まる秋のキャンプ、回を重ねるごとにそんな仲間が増えていくことでしょう。
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