講義レポート

ゆたかなしずけさ

DIYミュージック 教授コラム sawako

「静けさ」は、物理的に何も音がないような状態のことを意味する時もあるけど、たくさんの人々が集っている音が溢れている場所でふと静けさを感じることがあります。

例えば、真夜中のキラキラと輝くクリスマスイルミネーション。例えば、新年ちょうどを今か今かと待っている人々のざわめきや除夜の鐘が響いている境内の火の光を、少し離れたところから見ている時。

冬の凜とした冷たい空気の中、年末年始は、そんな静けさの情景にふと遭遇して、今年と来年について、過去と未来について、思いを馳せる機会が多い気がします。

師走の早足、堆積する情報の流れの中

深呼吸して、少しだけ立ち止まって

静けさに耳を傾けて、今ここを味わう

今ここの自分に、ぎゅっと潜ってみる

全身の細胞を感じて

五感のあちこちを意識して

意識を大地や宇宙までギュギュッと伸ばしてみる

静けさ、は何もない状態なのではなくて、どこまでも潜っていけるような豊かな奥行きがある空の間。年末年始という少しだけ非日常の混ざった特別な日常の時間、ゆたかな静けさに包まれて、自分の内側を芳醇に発酵させていけたらいいですね。

2020年もミラクルと輝きあふれる一年を。

TEXT:教授 sawako
担当講義:DIYミュージック



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