講義レポート

実際に聴くことから復興を考える

キャンプ in 仙台 活動レポート

自由大学キャンプin仙台の運営スタッフ、宮城出身の佐藤克宏です。
シリーズでお届けしている学びと復興支援「キャンプin仙台」のレポート。今回は、シーズン3より、現地の方から聴く「震災」についての様子をお伝えします。
東京で生活をしていると当時の様子やその後の経過はテレビやネットなどでしか情報を得られず、編集や心境などを感じることは難しいものです。今回、この現地の方にお話をうかがう機会を設けたのも、復興に対するフェーズも益々移行する中で改めて「聴く」ということからスタートとしたかったからです。
お招きしたのは菅原さんと早川さんのお二人。当日の大変なお話にも関わらず明るくお話し頂きました。

東部道路をご存知でしょうか。盛土状に作った道路で津波の際に大きく勢いを止めました。早川さんは当時その道路を車で走行中だったそうです。地震後は大混乱で車が進まず、ガソリンもない状況で大津波警報。その不安は想像しがたいものでした。津波後の炊き出しの地域格差問題や転職や結婚などの人生の転機にまで話が及びリアルな言葉が胸を熱くしました
津波での被害が大きく、内陸の現状を知る由は多くありません。菅原さんは、ご自身が工務店を経営されており内陸部の状況を詳しくご存知でした。まだまだ歪んだ道路はそのまま、電信柱も傾いたまま。そして何よりも生活は震災後に戻りつつあり、風化が進んでいるとのこと。思い出したくはないけれど、忘れてはいけない。伝える為に。そんな菅原さんの力強い言葉に私たちが励まされました。

どうなったら復興なのか。誰かが復興したと言ったらそれで復興なのかもしれませんし、答えなんて最初からありません。でも、震災があったことは事実で時間を巻き戻すことは出来ない。
きっと被災した東北を宮城を一人でも多くが考え続けることそのものが復興なのだと思います。そして、「聴く」ことから考え、行動に繋げられればそれ以上のことはありません。最後に貴重な時間を割いてご協力頂いた菅原さんと早川さん、ありがとうございました!これからもどんどんこのような機会を作っていければと思います。



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