講義レポート

子どもたちの遊び場をふたたび

キャンプ in 仙台 活動レポート

こんにちは、自由大学キュレーターの小酒です。シリーズでお届けしている学びと復興支援「キャンプin仙台」のレポート。今回は、シーズン3より、海岸公園冒険広場に伺い、清掃活動をお手伝いしたときの様子をお伝えします。
海岸公園冒険広場はその名の通り、海岸のすぐ横に位置し、大きな遊具や子どもたちが自由に遊べる広場、デイキャンプ場をもつ広大な公園です。震災前は週末には多くの子どもたちで賑わう場所でした。その地域では唯一の高台になっており、公園全面が津波で覆われることはなかったものの、それでも大きな被害を受け、現在は休園を余儀なくされています。
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様々な事情から再開までは時間が掛かる冒険広場ですが、こちらを運営されている「NPO法人 冒険あそび場−せんだい・みやぎネットワーク」の根本さんらの熱意と努力で、11月20日に1日限定で開園することが決まったそうです。その準備のため、今回は駐車場の清掃などを一緒にやらせていただきました。
作業の前には、公園内を一周し、震災前の様子や震災時の出来事などを伺いました。いま、公園の横には、周辺から瓦礫などが集められていますが、そこは元々、広大な松林だったとのこと。現在は海まで見渡すことができますが、地震の前は松林で覆われていて、ほとんど海をみることはできなかったそうです。そして、高台から海の反対側に見えるのは何もなくなってしまった土地。改めて、津波の計り知れない威力を感じずにはいられませんでした。
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周囲の景色ばかりではありません。公園の中を見ると、子どもたちが遊んでいる様子を思わせるものもたくさんありました。子どもたちが遊んでいたエピソードを聞いて公園を歩いていると、「早く子どもたちを迎えたい。子どもたちに思いっきり遊んでほしい。」そんな根本さん達の想いが私たちにもひしひしと伝わってきます。公園内を回った後は、清掃活動。休園の間に伸びてしまった雑草を抜いたり、危ないガラスの破片などを拾いました。また、公園内の子どもたちが立ち寄る小屋の片付けも。今度の臨時開園のときにも、そこで子どもたちが遊んでくれることでしょう。
冒険広場の臨時開園はわずか1日ですが、その日は、運営スタッフのみなさんや、遊びに来る子どもたちの想いがつまった特別な1日になるのだろうと思います。今回の活動を通して、そんな特別な1日に自分たちが少しでも関われたことをとてもうれしく思いました。
自由大学では、今回のご縁を大切に、これからもNPO法人 冒険あそび場さんと一緒にできることを考えていきます。



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