講義レポート

食が人をつくる。仙台ごはん、宮城ごはん。

キャンプ in 仙台 活動レポート

こんにちは。学びと復興支援「キャンプin仙台」シーズン1のスタッフリーダー、松沼雅久です前回に続き、キャンプin仙台のレポートをこれからシリーズでお届けしていきます。
僕自身は東京生まれの東京育ちですが、両親が宮城県出身ということもあり、復興支援活動を行っています。また同時に、宮城や東北を好きになってくれる人が増えるような活動ができればと思っています。
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キャンプシーズン1のテーマは「食」でした。今回のレポートでは、その食についてお伝えします。このキャンプでは復興支援はもちろんですが、少しでも現地の歴史や風土を知ってもらうことも狙いとしています。


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仙台の人はどんなごはんを食べているのか。
仙台のごはんを味わうために、「一緒に作ろう、仙台ごはん」と題して、遠藤お母さんに教えてもらいながら一緒に仙台ごはんを作る機会を設けました。
まず、料理を始める前に、遠藤お母さんに震災の時のことを話していただきました。津波が来て、自宅の2階に避難したこと。翌日に救助が来るまでの様子。みんな、しーんとなって聞きました。終始明るい感じでお話してくださいましたが、当時はどんな思いだったのか想像がつきません。どんなに想像しても、その体験はわからないだろうなと思いました。
お話の中で印象に残っているのは、再開した畑の野菜がよく育っているとのこと。これだけ悪いことがあったから、今度はいいこともあるんだ、と前向きにおっしゃっていました。その前向きな気持ちに感動しました。
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さてさて、作ったのは仙台風芋煮です!
芋煮といえば山形が有名ですが、山形の芋煮がしょうゆ味なのに対して、宮城の芋煮はみそ味です。材料は、豚肉、里芋、ごぼう、白菜、こんにゃく、木綿豆腐など具沢山。基本的に宮城の汁ものは具沢山ですね。遠藤さんによると、材料は何でもいいらしいです。一方、山形は材料は決まっているのだとか。
材料がたくさんあるので、みんなでわいわいしながら材料切って、お米炊いて。キャンプの醍醐味ですね。肝心の味付けはもちろん遠藤さん。いろんな材料がぐつぐつ煮立った大鍋に、カツオだしをばあっと豪快に入れ、遠藤さん家の津波で生き残った自家製味噌をごそっと入れて混ぜる。それだけなのに本当に美味しい。コクがあって、深みがある。
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もう一つの鍋は僕達が味付けして、美味しいは美味しかったのですが、深みが全然違いました。同じようにやったはずなのに、どうしてこんなに違うのか不思議でした。芋煮、奥が深いです
今回のキャンプでは芋煮の他に、宮城県北部の名物である「はっと汁」も作りました。「はっと」とは小麦粉に水を加えて練り、薄く伸ばして茹でたものです。しょう油ベースのスープに、油麩、みょうが、なす、ねぎなどを入れました。はっと汁を知っているのが参加者の中で僕だけだったので、僕が中心となり作ったのですが、なかなか好評でよかった!
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母親からもっと宮城の料理を教えてもらって、紹介できるようになりたいです。
最後に、地元のちょっと珍しい野菜を紹介します。
まがりねぎ
普通はまっすぐに育つねぎを、農家のおじさんが1本1本抜いて、曲がるように植え直しているから曲がっているそうです。この曲げのひと手間ががやわらかさと美味しさの秘密なのだとか。
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バターナッツ
最近話題の西洋カボチャ。ひょうたんのような形をしているのが特長で、甘みが強くやわらかいカボチャです。私たちはシンプルに焼いたり、カレーに入れて食べたりしました。
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