こんにちは、入門日本酒学キュレーターの小酒です。
お酒を飲むときに大切なのがそのときに交わす会話。一緒に飲んでいる人との会話が楽しいとお酒もより一層おいしく感じるものです。「入門日本酒学」の核は、日本酒の魅力を発見していくことですが、毎回生徒さんを惹きつけて止まないのが、教授の杉村さんのひきだしの多さ。そこにはお酒の席には不可欠な、人を楽しませる話題や、思わず聞き入ってしまう会話術など、たくさんの示唆が溢れています。
講義では、「日本酒に地域ごとの特性はあるのか」といった質問から、醤油、味醂、味噌などにも触れながら日本各地の食文化について話が展開します。とりわけ杉村さんは醤油が好きで、常時数十種類が冷蔵庫に保存されているそうです。
杉村さんの魅力は難しいことを分かりやすく教えてくれること。日本酒も同じです。そもそも出てくる漢字が難しい。日本酒についての本などを開くと、「麹」「醪」など普段あまり目にしない漢字がたくさん出てくるうえに、書かれていることも難しかったりするため、初心者は心が折れそうになります。講義では難しい言葉を使わずに、身近な例などを用いながら、分かりやすい表現で日本酒の面白さを伝えてくれます。
さらに話題はお酒や食文化に留まらず、映画や本、自転車、文房具まで、生徒さんとの会話からいろいろなところに広がります。どんな話題でも拾える杉村さんを見ていると、気の利いた会話がお酒の最高のつまみであることを実感します。
以下に杉村さんが書かれた文章をご紹介します。ついつい引き込まれてしまう、そしてトリビアがつまった内容です。
お米からできた日本酒に合わない食材などない。秋の試飲イベントで究極の食中酒を堪能
『美味しんぼ』常識はもう古い!? 日本酒ってどう選べばいいの?
日本酒学の講義が垣間見える、日本酒好きならずとも勉強になることの多い記事です。
ザ・インタビューズ「醤油をこぼすとしみになる」
実は杉村さんの肩書きの一つは「料理漫画研究家」。料理漫画の話から、ライターという職業のお話まで、杉村さんの人柄が伝わります。