講義レポート

『本をつくることは、未来の自分をつくること』

「自分の本をつくる方法」講義レポート

受講生のむらかみみさとさんから感想をいただきました。

講義のタイトルを見て、“本を出せるような専門家ではないし”、と敬遠しまう人がいるかもしれません。しかし、この講義では書く練習をしたり、特別なスキルを持つ人だけが活用できる技術を教えたりするわけではありません。自分がどんなことを伝えられるのか、伝えたいのかを考えるきっかけを与えてくれます。

私は本を読むことが好きで、書くことにも興味があったため「本ってどうやったら出せるのだろう?」という漠然とした好奇心から講義に参加しました。毎回、教授の深井次郎さんや参加者の言葉に学びがありましたが、一番心に刻まれたのは “伝えたいことを明確にして、受け手を想像する” ということでした。書く技術や専門知識はいくらでも訓練で手に入れることができますが、「もっとうまく伝えられるようになりたい」という気持ちが書き続ける原動力になる一番大切なものだと気づかされました。

IMG_7746

講義では、本を出すためにはシビアな計算も必要だということも学びます。出版社もビジネスであり、売れる見込みがある企画かを厳しく判断するからです。しかしこれは逆に考えれば、自分が伝えたいことと、その情報を得たい人のニーズが合致したら本にする価値がある、ということなのです。本を出すということは選ばれた人、運の良い人だけが手にできる特権ではなく、努力次第で叶えることができます。やる気になったらあとはひたすら、伝えたいことを磨いていけばいいのです。

もちろん地道にコツコツ積み重ねる、マラソンのような道なので、途中で諦めてしまう人もいるかもしれません。けれど書いてみて、読んでもらい、たくさんの人に伝わるように趣向を凝らす。それを繰り返していくと、仮に “本を出す” というゴールに辿りつけなかったとしても、周りに豊かな関係性が出来ていくはずです。何を、誰に伝えたいか。それをじっくり考え、行動し、書き続けることで未来のなりたい自分に近づけるかもしれません。

 

(text:むらかみみさと)

20代会社員。他に自身のブログ運営や「自分の本」講義から生まれたWEBマガジンORDINARYにて連載をもつ。「一身上の都合」- 辞めることから始まった。みんなの退職物語 –

http://ordinary.co.jp/series/6899/



関連する講義


関連するレポート