講義レポート

キメすぎないシンプルな立ち姿

未来を歩く姿勢学 教授コラム 篠田洋江

何気ない立ち姿・歩き姿にこそ、その方の「素」が現れています。
だからこそ、この立ち姿歩き姿を整えることが、その方の「素」を整えることに繋がります。

私は常々、美しく力みのない立ち姿歩き姿には、気負いのない心地よさと人を惹きつける魅力があると感じています。

その姿はとてもシンプルで、いかにも姿勢がいいという感じでもありません。どこにも力が入っていないかのようで奥にすっとしなやかな芯があるかのようです。

作りすぎも押しつけもない美しい立ち姿歩き姿。こうなると、自分から存在をアピールしなくても相手が勝手に興味を持ち、魅力と可能性を見つけ出してくれるでしょう。

「素」がいいから、男女関係なく人が集まってくる。といった感じでしょうか。これはもう理想的ですね。

ではどのようにみているかといえば、「正しい」「こうあるべき」が強い場合は、不要なところに力が入り、目の動きが狭く歩き姿に余裕が少ない。周りの目を意識しすぎる場合もそれに近く息が詰まってみえるのです。結果、どこかわざとらしさと緊張が生まれどうにも本心が見えません。他にもその人の思考や感情のクセ・パターンによって、足が地面についていないようだったり、微動しているような不安定さを感じることもあります。(あくまで個人の見立てです)

このように現れている素が、立ち姿歩き姿を整えることで変化しその人の魅力や可能性がどんどん広がっていくこと。これがこの仕事の面白さです。

もちろん講座や講義では基本となる健康的で印象のよい立ち方歩き方はお伝えします。これは知っておいて人生に損はありません。そのもう一歩先、もっと自分の魅力や可能性を広げる為に、一歩進んだ未来の自分をクリエイトする為に、何気ない立ち姿歩き姿を人生にうまく取り入れて頂きたいと思っています。

《影響を受けた本》

小林英雄 『学生との対話」』新潮社(2014)

言葉にならない感覚を言葉にするための言葉を探していた時に読んだ本。
1度目では3割も理解できなくて、何度読んでもあ~またもう1回読もうと思う。一言一言読んでかみ砕いてゴックンと飲み込んで余韻を楽しんで・・と時間をかけてしつこく読んでもまだ飽きない (笑)。あ~もっと何かを学びたいなぁ、頭でっかちの学びではなくて、なんだかとにかく学びたいなぁと思わせてくれる本。

Text : 教授  篠田洋江
担当講義: 未来を歩く姿勢学未来を歩く姿勢学(上級編)オトコの姿勢学



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