講義レポート

植物たちとの暮らしが教えてくれたこと 

「新盆栽学」受講生レポート

「今年も沢山の蕾をつけてくれてありがとう」

植物たちと暮らし始めて2年。もともと、春が一番好きな季節でしたが、春にはぐんぐん芽吹き夏には緑を茂らせ、秋には赤や黄に美しく紅葉し、そして冬には葉を落とし丸裸になる。そんな日本の植物たちが見せてくれる四季の様々な姿を目の当たりにすることで、春夏秋冬それぞれの季節の楽しみを感じることができるようになりました。

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こんなふうに今は植物たちと上手に暮らすことができていますが「新盆栽学」を受けるまでは植物を「もの」として部屋に置いて、すぐに枯らしてしまう。枯れてしまった植物は捨てて、また新しい植物を買う。そんなふうに付き合っていました。今思えば、そりゃ枯れるよ、という感じで心が痛みます。

もともと植物は好きだったけど、付き合い方がわからなかったんだと思います。

新盆栽学」で教授の塩津さんから学んだことは、本やネットには載っていない、植物と一緒に生活をしてきたからこそ伝えられる「本当の植物との向き合い方」。そして、ちゃんと向き合って、きちんと愛情を持って接すれば植物たちがそれに答えてくれるということです。精神論みたいになってしまいますが、本当にそういうことなんじゃないかなと思っています。そして、それが今「新盆栽学」を受けたたくさんの仲間にも伝わっていて、少しずつ植物の輪が広がっていると思います。

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「盆栽って難しいんでしょ?」

そんな言葉を聞くことがよくあるのですが、全然難しいことはなくて、植物たちの様子を毎日見てあげる。乾いていたらお水をたっぷりあげる。日差しが強いなと思ったら、場所を変えてあげる。そうやって、植物とちゃんと向き合っていれば、難しいことなんてありません。人間や動物と同じ生き物ですから。

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先日ようやく、2年経って苔や土が痩せてしまったトクサの苔玉をきれいに衣替えしてあげました。栄養のある新しい土と苔に変えてあげて、トクサも気持ちよさそう!またこの子が元気に成長していってくれるのが、今から楽しみで仕方ありません。

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(text:「新盆栽学」卒業生/榊麻美)



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