講義レポート

日本文化の奥深さに触れた2日間

「新盆栽学」 修学旅行レポート

強い陽射し、気温、湿度、台風、雷。厳しい夏を乗り越えた日本の植物達が秋を迎え、いっせいに色づきはじめます。紅、黄、褐。日本の四季の中で、最も色彩豊かな美しいこの季節に、文化や歴史、工芸など、日本の伝統が今なお息づく都「京都」にて魅力的な学びの2日間を「新盆栽学」の卒業生のみなさんと一緒に過ごしました。第3期卒業生で、京都ご出身の平元俊一さん企画による修学旅行は、とても奥深い貴重な体験の連続でした

修学旅行初日。天候にも恵まれ、穏やかな日射しのもと、京漬物の老舗「近為」より修学旅行はスタートしました。大根、蕪、人参、白菜。いくつもの彩り豊かな漬物たち。丁寧に調理されたその味からは、食物にたいする敬意と感謝を学ぶことができました。

お腹も膨らんだところで、古地図を見ながら、京の都をみんなでてくてく。

辿り着いた先は、西陣織の老舗「紫紘」。伝統工芸である西陣織の文化や昨今の現状など、さまざまな興味深いお話を伺いました。


鮮やかで品のある美しい織物から、ものづくりに対する職人の心意気を学ぶことができました。

そして、1日目の最後に訪れたのは「大徳寺 瑞法院」。お抹茶を頂きながら住職より、植物や庭園、生きる上での日常の心の在り方についてお話をうかがいました。

座禅を通して空気を深くしっかりと吸い込み、いつも当たり前と思っていた呼吸の大切さを学ぶことができました。

2日目は「浄土宗 総本山知恩院」にて、早朝の写経より一日がはじまりました。

目の前には、情緒溢れる京の都を借景に取り入れた庭園がつくられており、まさに無限の広がりを秘めているかのようでした。写経という非日常な体験を通して、いつのまにか忘れていた大切な何かを感じ学ぶことができました。

そして、締めくくりは、明治38年創業の日本酒の老舗「鵜飼酒店」にて、店主が日本中の蔵元へ足を運んで選び抜いた日本酒を、興味深いお話と共にいただくことができました。

純米大吟醸や菩提酛(ぼだいもと)仕込みによるにごり生。職人の手によって、真面目で丁寧につくられた日本酒からは本物の味を知り学ぶことができました。

食、工芸、仏教、庭。さまざまな日本文化と触れ知ることが出来た2日間。「新盆栽学」を通じて出会えたみなさんと一緒に体験できたことを嬉しく思います。

最後に「新盆栽学」修学旅行にご協力いただいたみなさま、誠にありがとうございました。



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