料理というのは他国の文化を知る上で最も親しみやすいアプローチ
東西南北インドの旅
国土は日本の約10倍、人口13億人が住まう国。北に行けば、 ヒマラヤ山脈。東にバングラディッシュ。西に砂漠、南にはビーチリゾートあり。 一つの国にこれだけ違う風土があって違う民族が住まう国。 宗教によって異なる食のタブー等もあいまって料理のバリエーションは計り知れないほど多様。にもかかわらず、 日本では東や西インド料理屋はあまり見かけないなぁなんて。インドはとてつもなく広いのに、 今までそのごく一部分しか見ていなかったことに気がついた。
ご当地インドカレーを作る
そんな背景を知った上で、 東西南北に代表されるカレーを作るのが中級クラスだ。初級では代表的な7つのスパイス(ターメリック・クミン・ コリアンダー・シナモン・カルダモン・レッドチリ)の使い方がメインだったが、 中級では地域特有の食材やスパイスを使った料理を作る。南インド風ポリヤルにはココナッツファイン、 北インド風バターチキンカレーにはカスリメティなど初めて使うものばかりだった。 オイルやスパイスを変えて自分好みの味を探求するのもおもしろい。
Let’sカレーパーティー
最終課題は各々の興味に応じて好きな具材とスパイスを準備してカレーを作ることだ。私達は都内某所インド料理屋で作戦会議し、南インドの定食「ミールス」を作ることにした。1人何品も作るのは大変だけど、みんなで作れば早い。ラムチョップあり、ドーサあり、びっくりするようなメニューも飛び出し、失敗も含めてみんなでワイワイできるもの醍醐味だなぁと思う。お皿の上の世界はカラフルで、みんなが好きなように作ったものだけど、調和しているから不思議。鎌倉のゆったりした空気、アナン邸のおおらかな雰囲気。みんなで作ったカレーは本当においしい。
スパイスクラスその後
スパイスクラスを終えて変わったことといえば、スパイスの消費量と摂取量が増えたこと、インド料理屋のメニューが気になってつい立ち止まってしまうこと、インド人がいたら出身地域を聞きたくなってしまうことetc…いろいろあるが、スパイスは平和の輪をつなぐすばらしいツールなんじゃないかと思う。
words:1期卒業生 俣野 瑠美