ハーブのブレンドティーを作る。それは、ただただ自分のことだけを考える時間であった。
格好つけることはせず肩の力を抜いて、自分の好きな味や色を探す。そんなことをしたのはいつぶりだっただろうか。
20種類のハーブを知り、姿・形、色や香り、味、そして効能をじっくり観察してブレンドする素材を選んでいく。好きな味、苦手な香り、何も感じない等・・・人によってはもちろん、その時の状態や天候によっても感想は様々。そして、それらには正解は存在しない。なぜならば、個人個人で求めていることが違うからだ。体が冷えている?エネルギー不足?水分不足?教授との会話とハーブの効能を学びながら自分を見つめ直す。ブレンドするための素材や方向性を見つけていくことは自分への気づきの第一歩であった。
素材を決めた後は好きな味を求めて3gのバランスを整えていく。用意をして頂いたハーブだけで作るもよし、自分のこだわり(アレンジ)を加えても良しと、とっても自由。
単体で飲むと感じた香りもブレンドをすると存在がなくなったり、たった0.3gでも主張が強かったり、苦手だと思っていたハーブもブレンドすることで美味しいものに変化したりとハーブの特性の面白さにワクワクしながら好きな味に調和をさせ仕上げていく。
0.1gに真剣に向き合っているとあっという間に時間は過ぎる。そして「あ、美味しい・・・」と言葉が出たときにオリジナルブレンドのゴールを迎える。
最終日には、たどり着いたブレンドティーのお披露目。ブレンドをするときに大切なことは、その時の自分が美味しいと感じること、それだけで良い。だからこの時間も美味しく幸せだと思う楽しいだけのお茶会だった。
最後に・・・・
春と夏の講座を通して思ったことは、自分のことだけれども気づいていないことが多いということだった。ハーブによって自分の内面や体調に気づかされ、意外な一面を知ることきっかけともなり、刺激のある心地好い講義であった。
「MYブレンド茶をつくる」第5&6期講義レポート 竹口千紘さん