講義レポート

無限に広がる焼酎の楽しみ

「艶(シック)な大人の焼酎学」講義レポート

焼酎の飲み方は変幻自在

今年の夏、最初の一杯は焼酎のソーダ割りをよく飲んだ。今のお気に入りは黒糖焼酎のソーダ割り。ソーダで割ることで開いた黒糖のやさしく甘い香りが炭酸の清涼感と相まって喉を心地よくさせる。

本格焼酎のお湯割りは飲むアロマ。人肌より少し温かいぐらいが美味しい。芋の甘さや麦の芳ばしさ、お湯によって引き立った原料由来の香りが自然と心と体を癒してくれる。

もともと焼酎は好きだけど、焼酎学の講座を受ける前は、始めにビールかハイボール、それから、焼酎を水割りかロックで飲むというのが大体のパターン。他に焼酎は冬場には熱いお湯割りを飲む程度。本格焼酎のことは、芋、麦、米、蕎麦など、主原料の違いしか知らないぐらいだったけど、焼酎学を受けた今はその楽しみ方がぐっと広がった。

講座を受けて思ったことは、焼酎ほど変幻自在で自由な飲み物はない、そして、それが他のお酒にはない魅力ということ。本格焼酎は同じ芋でも種類によって風味が違う、麹や酵母、造りによって全く変わる。同じ本格焼酎でもストレート、ソーダ割り、水割り、ロック、お湯割り、前割り、それと、割り方の比率や注ぎ方でもいろいろな表情を見せる。こんなお酒は他にはない。

本格焼酎は一度だけ蒸留されたお酒だから、すっきりした中に風味が生きていて飲み飽きない。食前から締めまで料理との組み合わせで様々な楽しみ方ができる最高のパートナー。原料や造り、飲み方、料理との組み合わせなど、自分好みの焼酎の飲み方を探すのが本当に楽しい。

 

ラベルで見る焼酎の個性

最近は家でも本格焼酎を飲むことが増えた。6月頃に酒屋に行くと、ブルーの夏焼酎のボトル達が店頭で夏を演出していた。本格焼酎は原料や造りによって個性があるけど、酒そのものだけでなく、本格焼酎はラベルも個性的。昔ながらの味があるものから今風のスタイリッシュなデザインのものまで。酒屋に行くと、思わずジャケ買いしたくなるような超個性的なラベルやボトルの本格焼酎とも出会う。

裏ラベルには蔵元の思いが綴られていたりする。ネーミングの由来を調べてみるのも面白い。蔵元の歴史や思いを感じるものまで様々。主原料や麹、蒸留方法や貯蔵方法による違いは勿論、蔵元の思いやラベルのデザインなど、今まではぼんやりとしか見てなかったものが、それぞれの個性を楽しめるようになった。

焼酎は気取らずに飲めるお酒。そして、楽しみ方は無限大。お酒ライフを豊かにしてくれますよ。

 

 (text by 第一期卒業生 佐々木崇)



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