講義レポート

重回帰分析を使いこなし、世界を広げる

「データサイエンスR道場」卒業生インタビュー

「データサイエンスR道場」の受講生たちはどのような思いで講義に参加し、「R」のスキルを身につけていったのでしょうか?今回は第1期の卒業生、横田忠至さんにお話を伺いました。

Q1:「データサイエンスR道場」を受講したきっかけを教えて下さい
私が興味をひかれたのは、講義紹介で書かれていた”R”、”検定”、”回帰分析”といった統計に関わるキーワードでした。これらは聞いたことはありましたが、使い方やその効果を知らないもので、いつかは学んでみたいと思っていました。ただ、自分で学ぶには多くの時間がかかってしまいます。”データサイエンスR道場”ではそれを”短時間”で”正確な使い方”を身に着けられると思い、受講を決めました。もちろん、仕事で活かせそうなことも決め手にあります。

Q2:講義中で目からウロコだったことはありますか?
重回帰分析についての講義は非常に感動しました。重回帰分析を使いこなせれば、いろいろなことに活用できるなと、一人思いを巡らせながら説明に聞き入っていました。例えば、カタログに載っている商品の販売数を上げたいと思ったときに、販売数が上がる要因の「説明の多さ」や「写真の多さ」などを基に重回帰分析をかければ、それらが本当に販売数に寄与しているかが瞬時に確認できます。重回帰分析は確立された分析方法であるため、仕事においても上司・客先に説明する際に非常に説得力あるものになるはずです。

Q3:講義の中で難しかったことはありますか?また、受講をしてさらに興味が増したことがあれば教えて下さい。
統計・データ分析に使用するデータを集めるのが意外に大変でした。講義の中で、興味のあるデータを分析して発表する時間がありました。一般に公開されているオープンデータの取得方法などは教えていただけましたが、オープンデータとしてないものだと泥臭くコピー&ペーストで作るしかありません。私の興味のあるデータもオープンデータとしてはありませんでしたが、その時は受講仲間と手分けして作業することで何とかデータを収集することができました(笑)他の受講生と協力できるのも、この講義のいいところだと思います。

受講中に聞いた「おむつを買った人はビールを買う傾向がある」の話は面白かったです。意外なところで相関性があることをデータサイエンスを使えば発見することができると知ったときは、私も何か自分の興味のある分野でやってみたいなと思いました。

Q4:他の受講生と学び合うことによって、何か発見はありましたか?あれば気づいたことを教えて下さい
様々な職業、職種の方がいたため、データ分析の対象が様々で面白かったです。自分の見ていた世界がいかに狭いか、逆に自分の知識を活かせばもっと面白いことができるのではないかと思いました。

Q5:最終回でどんなことを発表しましたか?今後はどのような事にRを活用していきたいですか?
発表内容は株価の予測です。内容としては、興味のある企業の株価データを回帰分析を用いて分析し、次の日の株価が上昇するか下降するかを予測しました。株価はオープンデータとして入手し易かったことと、予測した結果がすぐにわかるため、学んだことを実践的に確認するには適しているかなと思い選択しました。結果は、当日の株式市場が荒れたこともあり、見事に外れてしまいました。

ですが、過去1年分のデータを回帰分析にかけたところ、銘柄によっては予測的中確率が80パーセント以上のところもいくつかあり、回帰分析の威力を実感することができました。

今後はRとデータサイエンスを仕事にも活かしていきたいと考えています。仕事は自動車のナビゲーションに必要な自車位置(車がどこにいるか)を高精度に推定する技術を開発しています。自動車にはGPSやジャイロ等、多くのセンサが搭載されており、それらのセンサを活用して自車位置を推定しています。ここでも重回帰分析は活かせると考え、実践してみたいと思います。まずはデータ分析(重回帰分析)しやすい形で、データを入手・整理しビッグデータとして重回帰分析にかけて結果を見てみたいと思います。推定精度を向上させるヒントや、何か新しい発見があると期待しています。



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