講義レポート

予測誤差によって、自分がどんどん、ほどけていく

「DIYミュージック」講義レポート

私は趣味でショートムービーを作っています。これまではいつも、スマホの作曲用アプリを使って、見よう見まねでBGMを作っていました。身近なツールで音楽は簡単に作れることは知っていたので、専門的な音楽理論を学びたいというよりは、自分の感性の引き出しが増えればいいな、くらいに思いながら「DIYミュージック」を受講しました。

第三回の講義の時に、「自分が好きな音」を集めてくる課題が与えられたのですが、そもそも自分にとって好きな音が何なのかわからない(笑)。音は目に見えないものだし、普段はそんなに周りの音を意識して過ごしてないので、とにかく日常の生活動線をたどり、手当たり次第に音を採取するところからスタートしました。

現代は、スマホを使って、音が簡単に録音できます。講義の日には、スマホやボイスレコーダーを使って受講生がそれぞれ集めた音を披露しあいました。

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当日は、いい大人が、みんなで大はしゃぎ。「えー!これが、あんな音になるんだ!やられた!」「これはあの音?」「じゃあこれは何の音だろう?」などと当てっこし、クラスのみんなともどんどん打ち解けていき、子供にかえったようでした。

おとなしそうな外見の美女がすごく武骨なごつごつした音を奏でてたり(「内面の性格は男っぽいのかも!」と私の分析)、また別の方は、おせんべいのパッケージに入ってるプラスティックのトレイを、わしゃわしゃしたり。

披露した音は、その人の内面が丸裸にされるというか、しかも本人すら知らなかった一面を明るみにする力があって、それがわかり、とてもいい勉強になりました。

私はというと、カフェや電車の喧騒だったり、公共アナウンスを披露しました。人々の話し声にどうしても惹かれるみたいです。そんな私は普段わりと1匹狼ですが、自覚していないだけで寂しがり屋なのかなー、などと分析してみたり。

「自分探し」なんて言葉がありますが、自分を見つけたければ、「DIYミュージック」はオススメです。音と戯れる行為を遊びがてら行えば、自分なんて簡単に見つかります!なんてね。

(text by 第6期卒業生 西岡 亜希子さん)

(photo by 第2期卒業生 加藤みきさん)



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