講義レポート

自分が得た技を身近な人のために

「20年履ける靴に育てる」講義レポート

こんにちは、「20年履ける靴に育てる」キュレーターの三麗です。11月に19期6名がとびっきりの笑顔で卒業し、20年履ける靴に育てることを楽しんでいる仲間がおよそ200人になりました。

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はじめは自分の靴を長く履きたいという気持ちで受講しにきた方々が、回を重ねる度に、友達や家族の靴を磨いてあげました、とか、職場の仲間にケア方法を教えてあげました、など自分の身近なところへ技を広めてくれているのを聞くととてもうれしくなります。

実際私自身も、こういうときはどうするの?と友達に聞かれることが多くなってきました。今まで見向きもしてなかった靴をどうにかしたいという相談をうけることもあります。

就職したときに買った思い出の靴だけど、そのままクローゼットに眠らせていたらカビが生えちゃったという靴を預かったときは、ぎゃっと思いましたが、水洗いして磨いてあげたらとっても素敵な靴に蘇ってとても喜ばれました。また、自分へのごほうびで奮発して買った靴だけど、ケアの方法が分からなくてもったいなくて履けないなどという人もいます。それこそもったいない。

そんな方には「ぜひ受講を!」と薦めますが、時間の都合でこられないこともある、だからこそ私が教えてあげればいいかなとも思っています。もちろん、ケアを続けるということが大事なので、できれば自分自身で身につけてもらいたいですけどね。ものを大事にするというのは当たり前のことですが、自分が得た技を人のために使う、そして喜んでもらえたら最高というのが、この講義のもうひとつのテーマだと私は思っています。

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先日は同窓会も開催しました。「靴」というキーワードで集まった、個性的で優しくて最高の仲間たち。靴を磨くのポーズでパシャリ。

期を越えての交流もとても盛り上がりました。みなさん「靴マニア」なわけではありませんが、一度ケア方法を知ると靴を愛しく感じてくるもので、靴について語る姿はちょっと「変わった人」になってしまうそうで、ここではのびのびと好きな気持ちを熱く語っていました。それぞれの生活の中に靴を育てることを取り入れているのを感じ、とてもうれしかったです。

目の高さで靴を見て、手のぬくもりでクリームをなじませる、無心になる時間を過ごすと綺麗になった喜びが待っている。はじめは自分のためにやっていることが、続けていくと自分以外のものも大切に思えるようになるから不思議です。

今年もたくさんの仲間が増えて楽しい時間を過ごせたことに感謝します。そして「20年履ける靴に育てる」年の瀬の集中講座も開講が決定しました。自分の手で作り出した輝きを履いて、新しい年を迎えられたらと思います。



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