講義レポート

鏡面磨きを自分のものにする

「20年履ける靴に育てる」講義レポート

まだまだ寒い日が続いていますが、一日一日春のにおいが濃くなっているような気がします。「20年履ける靴に育てる」キュレーターのみよしです、こんにちは。
この講座もあっという間に4回目を終えました。最初の回で先生がデモンストレーションとして 鏡面磨き をしたときに歓声をあげていた生徒さん全員、3回目にして技をマスターされました。この講義、みんなが集中する時間は誰もしゃべらずただブラシの音だけが響く、、ということもしばしば(笑)

さて、つま先とかかとを自分が写り込むくらい輝かせるのが 鏡面磨き なのですが、側面も流れるように磨いてあげると、より立体的な靴に見えます。かかとが綺麗というのも、後ろ姿美人になるには大事なことですよね。しかし、靴磨きを以前からされている生徒さんのほとんどがおっしゃることですが、自己流で鏡面磨きをやると思うように光らなかったり、かえってくすんでしまったり、結局よくわからないままだったというのです。
鏡面磨きの一番のポイントは 水とワックスのバランスです。革に水って大敵なんじゃと思われるかもしれませんが、靴磨きにはとても大切なものです。布に水とワックスをつけて薄い膜を何層にも重ねていく。(これを繰り返すことで輝きますし、傷や汚れがつきにくくなるというメリットもあります。)
水が多くても少なくてもだめ。本やネットには 適量 とかいてあることが多いですね。でも結局、適量がわからなくて磨けるようにならないようです。確かにとても難しいです。この講義では、先生が布につけたものを触ってみたり、生徒さん同士で違いを確かめたり、分からないところを細かく解決していくなど、感覚を身につけていけるようになります。自分なりの適量を見つけたら、あとは靴にも特徴がありますから、色々な靴で練習することで、技を自分のものにしていくことができます。

そんなに汚れていないと思っていた靴も、ちょっとしたケアをしてあげるだけで見違えるように綺麗になります。綺麗な靴を履いてると、足元を見るたびに嬉しくなりますし、どんな場所に出ても恥ずかしくないという自信も出るような気がします。
そしてこの講座名にもあるように、靴を育てていくということ。実際私も磨くように なって知ったことですが、ケアを全然していなかった靴を初めてケアしたときは、あまり光りませんでした。ただ、定期的に磨いていくと、前回よりも早い段階で輝きだす、ブラシをかけるだけで輝きだすなど、変化が見えます。
履いて汚れたり痛んだりしているはずなのに、むしろ新品の頃のようになってる!とても不思議な感覚です。どうしたらいいかわからないからほったらかしにしていたお気に入りの靴、ちょっとしたケア方法を知るだけで、長く一緒にいられますね。
来週はついに最終回、大切な方の靴を磨きます。返した時の相手の笑顔を想像しながら、、とても楽しみです。

 



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