講義レポート

ひとりひとりの個性が輝くとき

「おいしい写真を撮ろう」講義レポート

写真道場」と「おうちパーティ学」のコラボ講座「おいしい写真を撮ろう」の3期が開講されました。”ダブルでおいしい事始め”ということで、年度初めの開催です。まずは、大平教授と飯野教授による写真と盛り付けの極意をご紹介。質問も次々に飛び出しました。

盛り付けてみましょう
ひとりにひとつのプレート。真剣な様子で白いキャンバス(お皿)に向き合う受講生たち。声をかけるのもためらわれます。用意された食材の形がどんどん変化して、プレートにひとつの世界が広がりました。「余白を意識した」「ピックを使って高低差をだした」「物語を作った」「もっと冒険をしたかった」受講生たちの声です。不思議なことに、作品には人柄が表れます。ひとりひとりの思いを聴くと、プレート作品の見方も変わるのです。その思いを共有し、個々の世界観を大切にする空間は、貴重なものだと思いました。

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写真を撮ってみましょう
プレート作品を撮影します。大平教授がレフ板のあて方を講義。光の質が変わるのを体験します。「わーっ」という歓声。次は自分で試してみる受講生たち。伝えたい料理はプレートのどの部分ですか? お皿を動かして、しっくりする角度や瞬間を見つけます。その試行錯誤が楽しそうです。自然光と電灯の光でも変わってきます。正解はありません。一眼レフやスマートフォンのシャッター音が部屋のあちこちで聞こえてきました。

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パーティー開催!
そして、最終講義のパーティに向けて、テーマを検討。今回、受講生たちは食に対するこだわりのある方たちでした。お酒も好き!というわけで、決まったテーマは「初夏にあうビールとフィンガーフードパーティー」。

パーティの盛り付け中。飯野教授の手が加わるとあら不思議。変化していきます。例えば、「いぶりがっこ」と「クリームチーズ」。いぶりがっこの渋い色とチーズの白に、トマトの赤い色が組み合わさって、素敵なプレートに変身です。「手ににおいがついちゃったー」と言いながらも、丁寧に切って配置する受講生。いぶりがっこのうま味とチーズの塩気が口の中でなんともいえない相乗効果で「いぶりがっこが、たまらないー」という声が次々と飛び出しました。

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テーブルの上にはいろいろなお料理と銘柄のビールが並びました。ビールの豊富さは、他の講義と間違えてしまいそうです。少しずつ飲み比べると、同じビールでも香りや味わいが違います。いつしか、日本酒の話題にも発展。思う存分、撮影をして、お腹もあっという間にいっぱいになりました。写真や盛り付けを通して、他の仲間の視点を楽しむのと同時に、隠れた自分の一面にも気づいていった受講生たち。同窓会開催も近いことでしょう。

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(text:「おいしい写真を撮ろう」キュレーター/伏島広野)



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