講義レポート

“ちょっとしたヒント”で大きく変わる、おいしい写真

「おいしい写真を撮ろう」講義レポート

新講義として誕生した「おいしい写真を撮ろう」は、自由大学の「おうちパーティー学」と「写真道場」がコラボした「料理をおいしく盛り付けて、それをより一層美味しく記録する手法として写真を撮れるようになろう」という講義。キュレーターの森田が9月行われた第1期の模様をレポートします。

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初回は、受講生、キュレーター、教授全員が自己紹介。受講生のみなさんには過去に撮ったおいしい写真を1枚持参してもらい、受講を決めたきっかけを語ってもらいました。

趣味でお菓子やパンを作るのだけれど、センス良く盛り付け、キレイに写真に残せるようになりたい。仕事で取材に立ち合うことが多く、現場のスキルを磨きたい。旅先の料理を美味しそうに撮れるようになりたい。と、受講理由はみなそれぞれ。これからどんな2日間を目指すのかイメージしやすいように、まずは教授の2人による、自己紹介を兼ねたデモンストレーションを行ってもらいました。

はじめに教授がおもむろにテーブルへ取りだしたのは、スーパーの袋に入ったパックのお惣菜。どこにでもある身近な素材で、まずは飯野教授の盛り付けでどんな風に変わっていくのかを見てもらいます。

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細長いお皿に煮物の具を形や色のバランスをみながら、アドリブで配置していきます。そんな中でもちょっとしたポイントが。そのままで皿に移すのではなく、和食が映えるお気に入りの作家さんの皿に盛ってみる。サイズを合わせてちょっと切ってみる。南天やピックでちょんと飾りをつける。

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パックのお惣菜だって、こんな風にちょっと手かけるだけで、おもてなしの気持ちが伝わりませんか?

受講生のみなさんは、盛り付けられたお皿をみて「盛り付けで、気持ちのこもった一皿にかわりますね、上品なお料理に見える。すてき!」と、思わす持参したカメラで撮影をはじめました。

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受講生が自由に撮影を楽しんだところで、カメラマンである大平教授にバトンタッチ。続いて、写真でさらにおいしそうに撮る方法を見てもらいます。

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用意したのは、四角いカバーに覆われた、照明器具。「これは、室内窓の代りだと思ってください。」と大平教授。

光の角度を変えてみるだけで、同じカメラ、おなじ料理なのに、撮れる写真が変わってきますよ。

まずは、交代でいろいろな光の角度を試しながら撮ってみました。「この角度だと、すごくおいしそうに撮れる!」「光の向きだけで写真がこんなに印象が変わるなんて。」みなさん、おいしい料理の魅せ方の不思議に、グッと引き込まれたよう。

ここで1コマ目は終了。ランチタイムは世田谷ものづくり学校内にあるカフェのごはんを注文し、みんなで教室ランチをしました。1コマ目の講義のせいか、ランチごはんも光を考えての撮影タイムになってしまうほど。すっかり、この講義の面白さに目覚めたようで、ランチ中も料理や写真について話が弾んでいました。

(2コマ目に続く・・・)



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