講義レポート

自由気ままに、音を楽しむ

「DIYミュージック」講義レポート

DIYミュージックの第二回は、ゲストにKORGの坂巻匡彦さんをお迎えしました。

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私は小さい頃から音楽が好きで、ピアノやフルート、三線など様々な楽器に挑戦し続けています。4月から社会人になり自分の好きなことをする時間の確保が難しくなってしまいましたが、それでも自分と音楽との関わりを無くしたくないと思い、今回この講座に参加しました。中でも、見たことのない楽器が並ぶであろう第二回講義をとても楽しみにしていました。

 

まずは前回の宿題(各自が「こんな楽器があったらいいのに」を考えてくる)の発表から始まりました。「おつまみ感覚で食べられる楽器は?」「天気で音が変わる楽器があったら楽しそう」など様々なアイデアが挙がりましたが、その多くに共通していたのが、「気軽にできる楽器がほしい」という思い。楽器というと敷居が高く感じてしまいますが、面白い楽器をたくさん開発している坂巻さん自身は、実は楽器ができないのだそうです。だからこそ、簡単かつ気軽に鳴らせる楽器を開発しているのだといいます。

その例の一つが、「カオシレーター」。この楽器は最初にスケール(音階)を設定しておけば、表面に触れるだけで音が鳴ります。短いフレーズをいくつも作って重ねていけば、ちょっとした曲も作れてしまうのです。1小節の繰り返しという単純な曲だからこそ、気軽に楽しめるのが魅力的だと思いました。

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他にも、坂巻さんはこの日様々な楽器を持ってきてくださいました。カオシレーターと同じように適当に触ればフレーズを作れる「volca」や、小さなブロックを組み合わせて電子回路を作る「littleBits Synth Kit」など、初めて見た楽器ばかりです。今回の授業のメインは、これらの楽器を使って各自が3分程度の曲を作り、最後に発表するというもの。思い思いの楽器を手に、試行錯誤しつつ「好きな音」を探していきます。

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私が気になったのは、littleBits。1セットでは物足りず、隣の人と2セットを使ってブロックを組み合わせていきます。少し組み合わせを変えるだけで全く違う音が鳴るため、色々試してみたくなりました。繋ぎ方ごとに違う音色を楽しんでいるうちに、数十分はあっという間に過ぎ去っていきました。いつか自分で購入し、思う存分色んな音を試してみたくなってしまいました。

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最後に、各自が作った曲を発表しました。たくさんの楽器を組み合わせてDJさながらのプレイを繰り広げたり、同じ楽器でも使う人次第で全く違う音がしたり。初めて楽器を手にしてからたった数十分しか経っていないとは思えないくらい、それぞれが楽器の特性を活かした音を鳴らしていました。音を通して、それぞれの人柄も垣間見えたように思います。時折笑い声や拍手も上がる、和やかな時間となりました。たくさんの楽器を介して、心なしか生徒間の距離も縮まったような気がした第2回講義でした。

(text : 小島沙耶)



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