講義レポート

エナメルとスエードのケアをマスターする

「20年履ける靴に育てる」講義レポート

こんにちは。「20年履ける靴に育てる」キュレーターのミヨシです。
第4回目は、エナメルとスエードのケアを学びました。

エナメルといえば女性の靴に多いようなイメージですが、パーティなどの正装の時には、男性も普通の革靴よりもエナメルの靴の方が合うんですよ。適度な艶があるので華やかになりますよね。


それともう一つ、昔はパーティでは男性はタキシード、女性はロングドレスを着ていました。男性が女性をエスコートするときに、ドレスの裾などに靴墨がつかないようにという、優しい配慮からの慣習だそうです。エナメルの靴を一 つもっていると、いざというお呼ばれの場でもかっこよく登場できそうですね。

さて、そんなエナメルのケア、鏡面磨きと比べるととっても簡単
・ブラッシング
・汚れ落としクリームで拭き取る
・布に水をつけて磨く

これだけなんです。ポイントは水ですね。
水をつけて円を描くように磨いていくと、そんなにくすんでいないと思っていた靴でも、こんなに輝きました。私の写り込みで比べると一目瞭然!

そして、この雨の多い時期にいいのが、スエードの靴。
スムースレザーは水に濡れると割れてしまうことがありますが、スエードはそれがありませんので、水に強いといわれています
トレッキングシューズなどに使われていますね。ただし、水に強いとは いっても、色が変化してしまったりなど弱点はありますので、きちんとケアしなければなりません。
スエードは革の裏面をサンドペーパーなどで磨いて起毛したものです。
よく見ると、シワのあたりが白くなっていることがありませんか?それは起毛したのがたおれてしまっている状態です。それを優しく立ち上げるようにブラッシングしていきます。
そして、汚れの種類によって荒さを変えたヤスリで削っていきます
スエードのケアは引き算しかできないので、こまめに予防するのがいいと思います。
そして、一番重要なのは、防水スプレーです。
シューではなく、シュシュシュッとかけるのがいいでしょう。

善し悪しはどうや って見分けるのかという質問が出ていましたが、スエードに関して言えば、質の良さ=値段相応だそうです。削り落としていくスエード、安いものはもともとが薄く弱いので、毛が立ち上がらなくなるそうです。

そして本日は革靴の水洗いもやっちゃいました。
シミやカビなどの汚れが落ちて、とってもサッパリする水洗い。たまに洗うときもちのいいデニムと似ていますね。ただし、逆にシミができてしまったりということもあるので、時期やポイントを押さえなければなりません。

最近は生徒さん同士の情報交換が頻繁になされています。
はじめは何がわからないかもわからない状態だった方も、実際に触ったり、お店に通うように なり、自分に合う靴は何かなど、知りたい欲求が膨らんでいるようです。
みんな違う足の形。まずはフィッティングして、自分の足を知るところから始めましょう。
来週はついに最終回。大事な人の大事な靴を磨きます。



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