講義レポート

なりたい自分に近づけるために

心に届ける声学(こえがく)教授コラム

声は私たちにとって、最高の道具。そしてコトバは、昔も今も最強のテクノロジーです。

洋服を着るときは、自分の体形に合ったものを見つけます。部屋でダラダラしたいときはジャージや部屋着を着て、リラックスできる衣類を身にまとう。仕事のときはきっちりと、オフの日はラフな格好を。TPOに合わせてクローゼットを見渡すでしょう。

写真を撮られるとき、人は魅力的に表情をつくります。ちょっとふざけているときは変な顔をしたり、就活に使う写真は真顔だったり。特に女性は。自分のかわいい笑顔やきれいに見える角度を知っている人も多く、普段と違う一面を垣間見ることができます。

ごはんも一緒。手を抜きたいときは卵かけごはん。力を出したいときは肉。急いでいるときは、すぐに食事が出てくるところ。初めてのデートは、ちょっと相手に合わせたお店。ありとあらゆるタイミングで、人は自然とTPOに合わせています。

でも声は、そもそも備わっているそのとっておきの機能を、「わたし自分の声あんまり好きじゃなーい」というひと言で片づけてしまいがち。「全然、そんなことないのに!」と周りの人に羨ましがられても、その声を好きになろうともしないし、「え、そう?」これで終了です。

「自分の魅力的な声って知ってる? 声の限界ってある?」

きっとこの問いに答えられるのは、喋り手か声優さんくらいでしょう。大体の人は、声に無関心で、意識するのは、風邪をひいたとき。カラオケで歌いすぎて声が枯れたとき。そう、声が出なくなったトラブルのときだけなんです。
そんなのってもったいない! 声は情報だけではなく、エネルギーや感情、イメージまでも飛ばすことができる、抜群に優秀な道具なのに。

ビジネスでもプライベートでも、自由自在に声を活かしてみませんか。気づいていないかもしれないけど、あなたの声はとっても素敵で、磨けば光る。必ずね。

 

*****あさがみちこ さんオススメの本 *****

「ストライプ たいへん!しまもようになっちゃった」

   デヴィット・シャノ 著

カミラはリマ豆が大好き。でも周りの友達が嫌いだから自分も我慢。

だって「みんなと同じでいたいから。」そんなカミラの身体が、次々と周りのモノや言葉に反応してその色や模様になってしまう。協調性も大事。でも自分が正直にいること、自分を好きでいることだって大切。そんなことを感じさせてくれて「空気は読むものではなく創るもの」その考えを後押ししてくれた1冊。

絵のインパクトも、メッセージも。子どもだけではもったいない!

(担当講義 : 心に届ける声学(こえがく) /  教授:あさがみちこ)



関連する講義


関連するレポート