講義レポート

「DIYミュージックから〜ある風景」

DIYミュージック 講義レポート

DIYミュージックの講義には、様々なバックグラウンドの受講生が集まってきます。そこでの出会いや刺激は、自由大学での学びの大きな特徴でもあります。

役者の狗丸トモヒロさんもそんな1人。DIYミュージックを受講した体験から生まれた詩を送ってくれました。

ちなみに今回のイラストは、卒業生のやがわまきさんのもの。オリジナル動画は、卒業生のHiromi Yoshimotoさんの音楽とともに、こちらでお楽しみいただけます。

DIY Music Compilation from sawako on Vimeo.

 

* * * * *

 

僕は狗丸(いぬまる)トモヒロです。
役者です。
そう名乗っています。
嘘かもしれないし本当かもしれません。
それでいいんじゃないかと思います。

 

そんな自分が音楽をやろうと思いました。
どうしていいかわかりません。
たまたま見つけました。
結構、悩みました。

 

そして出会いました。
人に音に音楽に。
楽しくなりました。

 

そこから詩が生まれました。
なぜか詩が。
そこから可能性が生まれました。
とても大切な可能性が。

 

そんなことを詩にしてみました。

 

「ある風景」

何でもないことなのに
何かであるような気になって
そこにいるのかもわからない
笑っている自分が嘘みたいに
鏡のなかにうつっていた

 

森の中に気配を感じて
獣の存在が大きくなって
僕はずっとそこにいた

 

強い風が吹いたかと思うと
いつの間にか森の中に僕はいた
木の葉がゆれた
川がゆっくりとながれていた
声がきこえた

 

そこにはきまりがあった
そこにはきまりがなかった
いつまでも森にいればいい
すぐにでも森をでればいい

 

何もないところには
全てがあるのかもしれない
見えているものは
見えないものからできているのだろう

 

いつの間にか
太陽がのぼっていた

(text by 狗丸トモヒロ)



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