講義レポート

求める未来像は既に自分の中にある

「クリエイティブ創業スクール2016」講義レポート

組織都合で簡単に崩れるキャリア、会社存続を揺るがす事故、まわりを離れる仲間たち。東京転勤からの急激な環境変化で前が見えなくなり、突然「生き方」と向き合うことを突き付けられた時、そこにはいつもcaféやコーヒーが私のそばにありました。「なんで人は居心地がよい場所を求めるのか?知りたい。」ただただ学びの場所を求めた先にあったカフェ自由大学で、いつしか「人々が共感・共存する場を創りたい」という想いが大きくなり、すさまじいスピードで人脈を広げ、知らなかった思考や世界に触れるため、とにかく前に進むことに専念する日々が始まります。

でも、何か、今一つ具体的に「進んでいる」という感触が持てない。この、いまひとつ足りないものを知りたくて飛び込んだ『クリエイティブ創業スクール』22時間の濃厚な旅路。そこでひたすら問われたのは、さらに前へすすむスキルというよりも、その原動力となる、「自分の根っこを思いかえすこと」でした。「創業」という言葉は一人歩きしやすく、特殊な技能取得やいかに利益を生み出すかを考え抜くビジネスのプロフェッショナルを連想させます。自分が今、創業を学ぶべきなのか。正直迷いもあったのですが、スクールへふみこむきっかけになったのは、「もやもやを問い続けられるかなんですよ」という一言でした。

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何をやって生きていきたいのか語る語彙は「自分の原体験」からしか生まれない。事業の準備、資金の調達、利潤を得る仕組みetc。それらは「もやもやを問い続けながら」学べばいい。ただそれらを得るためには、自分が何者でどう生きたいのか他者へ語るための力が必要で、その語彙は他の誰でもない自分の中にしか存在しないもの。当たり前で極シンプルな真理が妙に腹に落ち、このまま前を向いて歩んでいいんだという大きく心強い追い風をもらいました。

「求める未来像は既に自分の中にある」ということは究極の自己肯定です。このまま真っ直ぐ、自分が信じるものを心の軸におくことは、現実的にも精神的にも、自力で大海を漕ぐための根本的な力になると確信しています。手繰り寄せた仲間とのご縁にも感謝。お互いに自分の変遷を報告しあう楽しみが、これからの人生に加わりました。

(text:MIYAKO)



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