講義レポート

子どもと思いっきり遊ぶという仕事

「アメーバワークスタイル」講義レポート

仕事・暮らし・学び・遊びを自由に考える

互いを知る

「何だか、とてもアットホーム…」これが講義最初の第一印象。9期のテーマは「子どもからのインスピレーションで仕事をつくる」。ということで、なんと夫婦+こどもという家族で参加している人も。

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第1回目の講義は、自己紹介からスタート。「今どんな仕事をしている?」「どうしてこの講義に参加した?」などを中心に話し、それぞれの個性や雰囲気をお互い何となく感じとります。そして次に、2人1組ペアになり「自分はどんな人物か?」を10分で紹介。「10分って長い!」と思いきや、これがあっという間。話しきれず終了を迎えて、今度は、ペアだった相手の印象を「●●さんってこんな方です」とみんなに紹介。自分のことを他人に語られるって、何ともこそばゆいものなのですね…。何だか照れるなぁ…笑。数分で得られる情報は僅かながら、それぞれが大切にしていることや、どんなことを考えて生きているのかが垣間見られたりもする貴重な時間でした。

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仕事とは?

次に、「仕事とは?」という問いかけに対し、各々思い付くワードを口々に言い合って、黒板に明記していきます。

生きがい、やりがい、つらい、楽しみ、出会い、チャンス、ピンチ、成長、役割、仲間、ワクワクする……etc。

なかでも「食べていくために必要」、という答えに対し、「じゃあ、お金があったらタダ働きでもよい?」という新たな問いかけも。これは難しい問題…。タダでもやる価値あり!と思う仕事もあれば、それ相当の対価をいただかないとダメでしょ、と思うこともある。「働く」と一言にいっても、そこに内包される事柄は実に様々なのだと、再認識です。各々出てくるワードが違うので、「そういう視点もあるのかぁ」と新鮮な驚きや発見も。「働くってなんだろう?」当たり前すぎて、普段あまり深く考えないこの問いかけに頭をフル回転させた20分弱でした。

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気付けばあっという間に講義が終了です。「めっちゃ楽しいね」とメンバーと言い合うほど、充実すぎる内容でした。「互いを知る」ことをメインに展開しながら、最後は働くことの意味を改めて見つめ直すことができたのは、とても貴重な体験です。

様々な職に就き、各々得意分野は違うメンバーですが、「何か新しいことをはじめたい!」「自分の枠から飛び出るきっかけにしたい!」と集まった共通点があるせいか、打ち解けるのも早く、各々が何かしらを感じ取ることができた講義だったのでは?と感じています。

トライ&エラー&エラー

午前にあった1回目に続き、ランチを挟んだ午後スタートの2回目は、原っぱ大学ガクチョーの塚越暁さんをゲストにお迎えし、「子ども」というテーマにググッとより近づいた講義内容です。

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塚越暁さんが、「子どもも大人も思いっきり遊ぶ」を体験できる数々のイベントを開催する事業、原っぱ大学をはじめるまでの経緯やご自身の経歴などをまずは解説くださいました。話のなかで、個人的に印象に残ったことをご紹介します。

まず1つ目は、前職からの“逃げ”が今の事業を作るきっかけだったこと。「このまま会社にいたくない…」それが塚越さんを駆り立てた理由と聞いたのが意外でした。必ずしも前向きな気持ちだけが新しい一歩に繋がるわけではない、“逃げ”からも何かは生まれるのだということです。

2つ目は、「エラーを繰り返しながら、消去法で道が狭まる」という塚越さんの言葉。失敗はチャンスとも言いますが、失敗することで分かる自分の許容範囲。確かに…。今これだけ成功されているように見える方にも影にはたくさんのご苦労がある、ということを知れたのが何だか励みになります。

3つ目は、「問いたいのは親の在り方」。ギクッ! 私には子どもはいないけれど、何とも核心をついてくる言葉でした。親の在り方が自分に反映する、それは自分を顧みても理解できます。事業開始当初、子ども対象イベントに違和感を覚えていた塚越さん。あるきっかけを通して、親の在り方が子どもに反映されている、と核心を得てからは親をも巻き込んだイベント内容にシフトチェンジしたそう。イベントでは、様々な親の姿を見かけるそうです。「あれダメ、これダメ」「危ないからそこ行ってはダメ」と言う親も、自分の子どもが想像以上にできることを知ると、『子どもへの信頼度が増して子どもに任せるようになる』というエピソードも興味深かったです。子どもの可能性の広さと同時に、親がそれを狭めてしまう危険性もあることを、この言葉から知った私です。

最後4つ目は、「感覚を大事に!」。「やりたい? やりたくない?」と心に問いかけ、自分に素直に生きましょう、と塚越さん。好きか、嫌いか…確かにこれぐらい、物事シンプルでいいのかも。と改めて。

子どもだけじゃない! 大人だって楽しもう!

塚越さんのお話を聞いて、自分の仕事や考え方、子どもについて、真剣に頭を巡らせた考1時間弱。そして最後は、塚越さんが会社を辞める直前に「自分を知る」ためにやってみたことを全員で実践。

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「本当は何がしたい?」を知るために、思い付くままのワードを付箋に書き出す作業です。ちなみに塚越さんは、釣り、子どもと思いっきり遊ぶ、泥だらけ、自然…と言った「遊び」にまつわる言葉ばかりで、仕事ワードは全く出てこなかったそう。

そして互いに書き出したワードをペアになって披露。どんなことを考えたかシェアしました。人それぞれ大切にしていることってこんなにも違うのだな、と知れた瞬間。「そして、もっと時間をかけて心の奥底を探りましょう」とこの作業をもう一度するよう宿題にもなりました。

第2回目の講義で学んだのは、『大人も楽しめ!』。

私が受け取ったのはこのメッセージです。自分の直観や心に素直に、何事もトライしてみる。言葉では簡単だけど、実際に行動するのって難しい。でも「そこに向かう過程も大事」と塚越さん。生きることを楽しめば、自ずと何かが見えてくるのかもしれません。

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(text:第9期 田中恵子)



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