講義レポート

突破する力を手にできる

「社内起業学」講義レポート

「あきらめない、そうすれば壁を突破できる」

私が社内起業学で一番学んだことです。

それは私にとって、どんな困難なことにあっても乗り越えられる、活動の源泉になっています。

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 2008年、リーマンショックによってあらゆる産業が瞬く間に変化しました。ハイテク業界では、パソコンから移動端末中心になり、私の会社もそれに対応すべく、既存の枠組みを超えて新事業に乗り出すことになりました。

そのような中、私はこれまでの経験を生かすべく、新事業に挑戦しました。しかし、残念ながら技術者としての想いを共有できず、失敗をしました。この原因は2つあります。

1.社内の問題共有ではなく、意地の張り合いになってしまった

2.機会は自ら作り出すのではなく、与えられるものと思っていた

社内で問題共有がされなかったのは、事業価値は社会貢献であるという、当たり前のことに誰も気づかなかったためです。”やりたい事業”の意地の張り合いが、”やるべき事業”としての社会課題の共有を阻んでいました。

その上、機会を自ら作り出す人もいませんでした。誰もが「忙しい」と言い訳し、当事者意識を持たずに他人へ依存していました。気が付くと私は「機会が与えられていない」と愚痴をこぼすようになっていました。その時の私には、交渉して機会を作り出す能力が決定的に欠けていました。

この状況を打開しようと、私は新事業講座でビジネスモデルなどを徹底的に学びました。ところが、そこでは思考法は学べたものの、どうしても得られないものがありました。

それが、社内起業学の”やりたい仕事を企画化し、事業にする方法”、つまり、周囲と交渉して機会を作り出す能力だったのです。

幸運なことに、社内起業学では交渉術を含む、次の3つを学ぶことができました。

1.社内を巻き込む交渉術

2.自分の強みを活かす思考法

3.社内起業家としての行動指針

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交渉術は、組織の意思決定の機能を利用し、協力者を得るための方法を学びました。特に望月教授の事例を通して、社内で企画を通す交渉のイメージを掴むことができました。これは私がこれまで持っていた”意地の張り合い”とは異なったものでした。

また、望月教授からのフィードバックによって、強みと弱みを客観的に把握することができました。それにより、周囲への印象付けについて、私のこれまでのやり方を見直すきっかけを得ることができました。

そして、社内起業家のコミュニティを通し、仲間達と活動する中で”あきらめないことの大切さ”を学びました。これは、失敗で自信をなくしていた私が、再びチャレンジする上で大きな励みになりました。

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社内起業学のメンバーの中には、起業の実現、イベント企画、起業コンテストの優勝者など、様々な形で活躍している人が大勢います。

私達は自分の想いを信じて行動することができるからです。自分の想いを信じることは、仲間にも力を与えます。それらの和があきらめずに活動する源泉となっています。

社内起業学は、現状を突破する力を与えてくれます。それは同時に自分と仲間を信じ、理想を実現する力でもあるのです。

 

(text : 12期 高山悦一)



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