講義レポート

カフェ自由大学のなかで「カフェ文化論」を担当します小山伸二です。
ぼくの講義では、21世紀にコーヒーを語り、考えることの意味をさぐることになるでしょう。
そして、現在において、カフェ的なるものを実現し実行することの全体像をデッサンできたらと。

ぼくのカフェ論のスタート地点は1992年のある日曜日のパリのとあるカフェに遡る。無名のソクラテスたちが、切実な問いかけを提供し、それに対して誰かが意見を言い、誰かが反論した自由に開かれた哲学する場所。そんな哲学的な議論の場を創出したその場所を、マルク・ソーテが「カフェ」と命名した、そのことに始まるぼくのカフェ文化論をたっぷりとお話させたいだきます。そして、そんなぼくのお喋りのそばには、ボブ・ディランの”ONE MORE CUP OF COFFEE”と、この国のカフェ的な風景を歌ったに違いない中島みゆきの「流星」が寄り添ってくれるはず。

表参道の自由大学において、この国の教育行政が置き去りにしようとしている大人のための「リベラル・アーツ」の復権をかけて、ぼくは、カフェ文化論を皆さんとともに考え、議論したいと、いまから九月がやって来るのを楽しみにしています。
では、当日、会場でお会いしましょう。

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【心】カフェの精神 歴史と思想
9月26日(土)10:30-12:00 カフェ文化論
ゲスト:小山伸二 氏(辻調理師専門学校 メディアプロデューサー)小山伸二
食の専門出版社を経て、辻調理師専門学校の企画部・メディアプロデューサーに。コーヒー文化論が専門。出版社時代には、コーヒーの文化雑誌「blend」の編集を担当。自ら業務用の焙煎機を使ってコーヒー焙煎を実践。「日本コーヒー文化学会」常任理事。「食生活ジャーナリストの会」幹事(勉強会担当)。詩人として「詩とコーヒー試論」を執筆(「コーヒー文化」収録:2003年)。著書に『きみの砦から世界は』(思潮社)。


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