講義レポート

メトロミニッツ』が選ぶ「東京ワークショップ10」に、深井次郎教授の『自分の本をつくる方法』が選ばれました。

大人の「ゼミ」は豊かです

【P.23】 『自分の本をつくる方法

「大学のゼミの風景を思い出す。10名ほどの人々が長机を囲み、教授の話を聞きながら思ったことをポンポン口に出す。ここは『自分の本をつくる方法』をテーマに集まる、大人のための小さな教室!」

「本の書き手が教える、自分の本のつくり方。そう言うと、もの書きのためのノウハウ講座のようなものが想像されるが、ここは一筋縄ではいかない。文章の書き方などのテクニックは一切やらず、全5回の講義テーマとなるのは「自分が書きたいことをどうやって見つけるか」。それは、「自分を知ること、自分自身のキャラクターを確立し、自分の内面を掘ることにつながっていく」と教授である深井次郎さんは言う。他人との関わり合いの中で、自分は他人とどう違って、どんなオンリーワンの価値を持っているか。そんなことをそれぞれに考える場。それがこの講義の本質だ」

IIDの中にある自由大学の教室の一角で講義が行われる。参加者は保育園から印刷会社、プロダクトデザイナー、学生ととにかく様々。講義の後は毎回そのまま雑談タイムに突入。平日夜の講義の時は、缶ビールやつまみを持ち込んで、終電まで“教室飲み”が行われる」

【P.26】 『スタイリコン~すきをしごとにする!~』
こちらも自由大学の講義です。「STYLICON」とは、「STYLE」と「ICON」を掛け合わせた造語。独自のスタイルを貫く人という意味を持つ。知る人ぞ知るm-floのMC、VERBALさんも講師として参画。「みんなとしっかり向き合いたいから」と、いつものサングラス姿ではなく素顔で登場する。

ワークショップの魅力を、参加者に聞いてみました


【P.36】 「自分の本をつくる方法」4期メンバーであるプロダクトデザイナー青木亮作氏よりひとこと。(右の男性)

「本づくりというのも、ものづくりのひとつ。プロダクトデザインにおけるアウトプットのプロセスと、本づくりにおいてのそれとの違いを知りたかったんです。」

東京のワークショップを10選ぶという試み

東京ワークショップライフ

【P.15】 学校の授業でもなく、セミナーでもなく、義務でもなく。楽しく学ぶ楽習(がくしゅう)の場、ワークショップ。毎日の“すべきこと”から少し離れて、ワークショップで好きなこと、気になっていることに触れてみると。人生の旅がより豊かに変わっていくなんてことも、もしかしたら。ワークショップは、“自分が変わる”場でもあるのかも。そこで今回は、東京で参加できる16のワークショップをご紹介。


【P.14】 シンプルに「ワークショップ開催 東京」のキーワードで、検索サイトにかけてみると・・・、ミリオンを超えるヒット数。半世紀以上前、アメリカで発祥したと言われている「ワークショップ」。「参加体験型グループ学習」の意味として、日本で広がり始め、十数年。自然環境系から、経済、音楽、ダンス、アート、デザイン、ものづくりなど、その広がりはとどまることはなく、「日々の暮らしをより豊かにするキッカケづくり」&「双方向コミュニケーションできるリアルな場所」として注目の的の今」「取材を通して聞こえてきた主催者、参加者の声には、いろいろなヒントが満載」

ワークショップは、普通のセミナーとどう違うのか?

ワークショップ概論
【P.12】 「(ワークショップとは)これまでの“一方通行型”の学びではなく、お互いが参加体験し、お互いから学び合うような“双方向”の学び、あるいは創造の場だと思っています。いろんな要素はありますが、その中でも“参加・体験・相互作用”という3つが大事」 「デジタルコミュニケーションが盛んな時代に、それを補完するものとして生身のコミュニケーションであるワークショップってすごく重要な気がするんです」 「違いを活かし合えるというのがワークショップの創造性のミソ」

ワークショップ概論2

【P.13】 「人間てすごくいろんな要素がありますよね。それを大きく4つに分けるとすると、ボディ、マインド、スピリット、エモーション」 「こういうのがすべてあるのが人間なのに、生活のほとんどを占めている会社や教育の場では、どうしても知性偏重というか、言葉や論理や左脳で動いていかざるを得ないことが多い」 「それなのに言葉や理屈にばかり走らざるを得なくなっているから、やっぱりそうじゃない部分を求めていると思うんですよ。高度成長時代の、“人間の一部分”みたいなところで走ってた時代を経て、人間としてのバランスをとろうという動きはきっとあるんでしょうね」解説は中野民夫氏です。

 

【自由大学運営より】

「選んでいただきありがとうございました!」

編集者さん、ライターさん、カメラマンさんの3人がいらして、最初から最後まで授業参観していただきました。はじめ、取材依頼をいただいた時には、「きっとライターさん1人でくるのだろうな。それで、30分くらい話を聞いて、1人で文章も写真もこなすのだろうな」そう思っていました。それがいやはや。3人がかりで、じっくり取材。さすが、たった2日で完売(というのか?)する人気フリーペーパー。その制作の秘訣がわかりました。やはり、労力をかけなければ、良い読み物はつくれませんね。基本ですが、このご時世、なかなかできないことです。この度は、お声をかけていただき、ありがとうございました。(了)

『メトロミニッツ』(VOL.088)に掲載
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