ブログ

神社学と僕の夢

-神社学教授 中村真

自由大学マガジンの人気のコラム、FREE from FREEDOM!今回は神社学教授、中村真さんの文章です。

早いもので神社学第1期開講から1年以上が過ぎ去りました。神社の専門家でも、宗教の関係者でも、もちろん歴史の先生でもない一人の男が、ただただ神社が大好きで、休みの度に地方に出かけ、気になる神社をひたすら巡り、気になる書籍を読み漁っていただけで今、神社学なるものを通して多くの神社好きの仲間と出会うことができました。

これはこれで嬉しいことではありますが、最近よく考えに耽ってしまいます。はたして僕はどこに向かっているのか!?「神社が好き・神社が楽しい」というメッセージの先に見えてくるものは何なんだろうと。どこまでいっても、僕は素人ですから切り開く専門分野としては「素人の神社マニア」ってことなのかもしれません。それにしたって全国には僕の知識と経験を超える神社マニアは星の数ほどいることでしょうし、そういった人たちと知識や経験で戦うつもりなんて毛頭ないわけで・・・。では何なんだろうと日々、自問自答しているわけです。

この自問自答こそが、僕にとっての「神社学」なのかもしれないな。「神社」は僕たちにとって当たり前に存在し、小さなころから慣れ親しんだ遊び場所。初詣やお宮参りなど、なんとなく出掛けはするものの、本質的な価値を感じることなく、しかし大前提として受け入れている。この“当たり前の存在”にフォーカスしたときに、気が付かなかったとても大事なものが見えてくる! そんなことを「神社学」では話をしてきましたが、僕にとってもまったく一緒で、僕にとって「素人の神社マニア」や「神社の専門家」になることが進むべき道なんじゃなくて、もっともっと当たり前すぎて気が付かないような、つまり、こってこての「日本人」でありたいのかな、と思うわけです。日本人として脈々と受け継がれてきた価値観や自然観を感じ、こんな国に生まれついた自分を最高に贅沢な生き物であることを認識したいし、多くの方と共有したいんだな、きっと。要は自慢したいのかも「俺、日本人だぜ!」って。

僕の夢ははっきりしている。
それは、日本の年間自殺者を0人にすること。

笑ってくれてかまいません。でもね、神社を通して日本を知り、自然を感じ、自分自身が歴史の中に生きていることを認識できれば、もっともっと日本人であることが楽しくなる、絶対になる!と思っています。僕の大好きなこの日本が先進国の中でも最高の自殺者を生み出している。こんな悲しいことはない。それらにはそれぞれのやんごとなき事情があるとはいえ、どんな状況になろうと、もっと日本に生まれついたことに本人が価値を見出せれば、きっと日本は変わっていく! 僕はそう信じている。

大きくいえば、神社を通して日本を変える。これが僕が向かっている「約束の地」なのかもしれません。

あなたの夢はなんですか?

神社学 申し込み受け付け中>


カテゴリ: ☞ コラム


関連するブログ