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最近、世界中でトランプは Make America great again と言い、プーチンはロシアが一番と言い、習近平は中国が最高と言わんばかりだ。そこにいくと日本人はそんなに高望みをせず、真面目に暮らしていければいいかと言わんばかりだし、戦後の経済成長はすっかり過去のものになってきた。
戦後はアメリカに敗北した余韻からか、すっかり大人しくなってしまったようだ。そこで僕が考えるに、国力や武力や、経済力で競い合わずに文化を中心に、より深く Make Japanese Culture great again を掲げて、より深く、より美しく、文化を競い合う世界になればいいのではないかと思います。

問うことを学ぶを学問と言い、習うを学ぶを学習と言うならば、現在の学校でなされていることは、学習であり学問ではない。

 

学問をより深めていかなければならないにも関わらず、記憶や作業能力や機能性を極めること、受験勉強に優れていても、問題を打ち立てること、問いかけや、問題設定や、好奇心を深めることを忘れてしまったかのようだ。

 

今回の能登半島の地震で、今までの日本の漆文化の中心である輪島が被災し、Lacquer=Japan であり Ceramic=China であるように、日本の漆文化が壊滅的な打撃を被った。ここで漆産業をやめてしまうと、日本の文化にとって大変な痛手だと思う。

 

Make Japan=Urushi great again を掲げていこうと思う。しかし今までの漆産業は日本的で、修行期間が長く、若い人がやれることは限られてしまっている。美大でデザインやクラフトを学んできた人は、すっかり手を動かしてものを制作することから離れてしまっている

 

建築学科は、大工仕事や素材や道具をいじると「もし怪我をしたら大学は責任を取れない」と言って、のこぎりやトンカチを触ってはいけないことになってきているようだ。また農業も同じで、自然の中で体を動かすことは利益が上がりにくいといわんばかりに、若い人から嫌われている。

 

そこで自由大学では、この両方に関わる働き方を模索していくこと、同時に幾つかの働き方をすることや、大企業の中でも新しく異なった仕事をやることを学ぶことを始めたい。

 

農的な働き方や、いくつかの仕事を同時にやる生き方。仕事や遊びの分け隔てがなくなるような働き方。それを確立するにはどうするか。また違った視点からものを考えて実行している人などから、いろいろ聞いてみる。

 

自由大学はこれからの生き方、働き方の基本になる問いかけ、問題設定を深めていくことをやる、自分で求めて学ぶ場所になっていくことにしたい。教えることは学ぶこと。半教、半学。共に学びながら補っていく場にしていきたい。
 黒崎輝男

TEXT:自由大学 ファウンダー   黒崎輝男


KUROTERU BLOG http://www.kuroteru.com 

IDÉE創業者で、自由大学やFarmers MarketMIDORI.soTakigahara Farm などさまざまな場を創造してきた黒崎輝男の頭の中とエッセンスが味わえるブログ。

 



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