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「green食堂」飯野登起子

みんなが大好きな餃子、大きなお皿の周りには沢 山の人の笑顔があります。8月に我が家で開催した餃子パーティーには赤ちゃんも入れて6名が集まり、サプライズでゲスト1人の誕生会もやりました。みんなで包んだ餃子、包み方にも個性が溢れ、パーティー準備も楽しい時間となります。

餃子パーティーには思い出があります。次男が小学校の時に地元の軟式野球チームのキャプテンをやっていました。大きな大会前にわんぱくなチームメー トたちが我が家に大集合、初めて餃子を包む子もいたり、一致団結して餃子パーティーを楽しむことが出来ました。
そしてかれこれ10年ぐらい前から、100回以上自宅でパーティー形式のgreen食堂を開店しています。

greenとは私の一番好きな色で、営業許可が取れていないので、架空のおもてなし食堂と言ったら分かりやすいかと。みんなで集まっての食、特に家での食はみんなの距離を縮めてくれ ます。家でもてなす、いいパーティーとは、気遣うことなく、ゲストもホストも共に楽しめることです。忙しければ、または料理が苦手ならば、お惣菜やデリと言ったような市販のものを盛り付けてのパーティーで十分楽しめます。本当に美味しい料理が食べたければ、プロの料理を食べに行けば良いですし・・・

また、パーティーはライフステージによって変わります。子供達が小さな頃は誕生日会、クリスマス会など、子供中心なパーティーがメインとなり、その後は子供の彼女や彼氏も一緒のパーティーだったり、やがては美味しいお酒を楽しむような大人だけのしっとりしたパーティーとなったり、その変化、進化をいかに楽しむかはパーティーを探求するおもしろさでもあります。

私は紙の上のデザイン、グラフィックデザイナーを経て、お皿の上のデザインをメインに、盛り付けデザイナーという仕事をやらせていただいています。料理だけにこだわらず、その主役となるものを時には美味しそうに、時には美しく、如何に魅せるかを心がけて、器を中心に日本各地は元より、アメリカやヨーロッパやインドや台湾など、あちこち足を運んで、その土地の素材を、その土地の器に盛り付けて魅せるように努めています。餃子パーティーの時には台湾のクロスを敷いてインドで見つけた琺瑯の大皿に餃子を盛り付けました。記憶に新しい今年の自宅でのgreen食堂は、使用する器を島根の民藝の窯元の器に統一したり、最近では瀬戸内の因島の陶芸家を招いて全て彼作の器を使っておもてなししました。いいパーティーとは、もてなす側の思いが素直に表現、演出出来て、ゲストと共に如何にホストも楽しめるかを計画し、実行成功出来る事だと思います。

この料理には、この器を使ってと、時には逆さから、この器にはこんな料理を盛ってと、それからクロスやカトラリーは何を使おう? 似合うお酒は? 音楽は?・・・とパーティーを探求するおもしろさは無限ですね。

(担当講義:おうちパーティー学



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