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【vol.10 Lady Study Go!(中山悠子さん編/後編)】増田早希子

さきこが迫る!素敵なあの人の魅力のヒミツ

今回の素敵なレディは、2015年の「CREATIVE CAMP in ポートランド」に参加し、その後1年間ポートランドに留学。帰国後も自由大学によく遊びに来てくれる私の良き友人、中山悠子さん。音楽と自然とお酒と言葉をこよなく愛し、自分の好きなものをまっすぐに表現する彼女の魅力を探りました。


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中山悠子(なかやまゆうこ)

大学卒業後、一般企業に就職。働きながら「生きることはどういうことなのか」と考え始め、25歳で会社を辞め「CREATIVE CAMP in ポートランド」に参加。帰国後もポートランドのことが忘れられず、悩んだ末に留学を決意。2016年に1年間ポートランドへ留学し、留学中に現地で感じたことを言葉にしたZINE「Kibi of life」を作成。日本へ帰国後は、人とのご縁で社会復帰を果たし、今に至る。


前編はこちら

自分の感覚を信じて生きることが、幸せに生きるということ

さきこ じゃあ日本に帰ってきても、ポートランドにいるような感覚で人との出会いを楽しめるようになったんだね。

悠子 うん。知らない人でも、その人が日々どんな風に生きてるのか、何を大切にして生きてるのかが純粋に知りたくなるんだよね。もしヤマンバみたいな格好をしてる子と話す機会があったとしたら、とりあえず話を聞いてみたいかな(笑)。いろんな人と会ってその人の持つストーリーを聞くと、いろんな人生があっていいんだよなって思えるから。いつも会う友達としゃべるのもいいし、飲み屋に行ってその場で出会った人としゃべって、別にそれっきりでもいいし。それが今の自分には楽しい。話してみて自分が「いいな」って思った人は大事にしたいね。自分と感覚が通ずるが人なんてなかなかいないと思うから、そういう人とのつながりはちゃんと持ちたいなって思う。

さきこ 現代に生きてると情報に左右されてしまって自分の感覚に無自覚になりがちだけど、悠子はすごく自覚的だよね。そうなったきっかけってあるの?

悠子 10代の頃に出会った恩師がいて、その人が教えてくれた言葉があるんだ。「巷の物語を捨てなさい。そうすれば幸せになれる。」って。どういう意味かっていうと、世間的によしとされているものをよしとをするんじゃなくて、きちんと自分がいいと思ったものを信じる。例えば、食べログで「まずい!」っていう評価になってるお店だったとしても、自分がそのお店で食べた料理がおいしいって思うんだったら、「おいしい!」って思えばいい。そうやって自分の感覚を信じて生きていけば、それは幸せなんだよっていうこと。自分の感覚なんて自分にしかわからないんだから、自分がいいと思うものをいいと思って、それをよしとして生きる。

さきこ それって私もついつい忘れてしまいがちだけど、大切なことだよね。

悠子 感覚は重要だよね。ちょっと話がそれるけど、今だとどこかに行くにしてもGoogleの地図を見れば最短距離で目的地までたどり着ける。でもそれが好きじゃないからあんまり使わない。だいたいの方向だけわかってれば、あとは感覚で向かうことが多いかな。ポートランドに住んでる時も一歩家の外に出ればWiFiがなかったから、下調べしてだいたいこっちいけば着くだろうっていう方向だけ決めて、いざ目的地に向かうんだけど、たくさん道に迷う(笑)。でも遠回りしてる中で思いもよらなかった出会いがあったり、素敵な景色が見られたり。そういう非効率の中にある出会いが大好きで。効率良く生きなくてもいいんだなってことがたくさんある。何事も最短でやることがよしとされてるけど、「案外遠回りした方が面白いかもよ」っていう感覚があることも、自由に生きることにつながるのかもね。

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毎日を楽しく生きるために、楽しく生きる視点を見出す

さきこ これまでも自分の生き方に真摯に向き合ってきたと思うけど、まだ20代。これからどんな風に生きていきたいって思ってる?

悠子 自分が日々何をしてると楽しいとか、自分はこれをやることに価値を感じるとか、人生ってそういうことの積み重ねだと思っているんだ何かをずっと求めていたって満たされないから、求めるんじゃなく感じることが大切。幸せも、求めるんじゃくて感じ続けるもの。例えば、今日は風がいつもより温かくて気持ちがいいな。春が近づいているんだなあとか。そうやって視点を変えるだけで幸せだなって思えることってたくさんあるじゃない?その視点をいかに自分で見出して、楽しく生きる。その積み重ねで最後死ぬんだなって思ってる。

さきこ いいこと言うなあ。

悠子 前に「世界の果ての通学路」っていう映画を観たことがあってさ。世界の辺鄙な場所で生きてる子供たちが、危険な道を片道数時間かけて学校まで通ってるのを追ったドキュメンタリーなんだけど。その中で将来お医者さんになりたいインド人の男の子が、「人は何も持たずに生まれてきて、死ぬ時も何も持たずに死ぬでしょ。僕がやりたいことは人を救いたい。それだけだ」って言ってたの。何か物が欲しいとかじゃなくて。その言葉がすごく響いたんだよね。物に囲まれて生きてるのが幸せって思った時期もあったけど、幸せって結局そこじゃない。「どう生きるか」とか「何が幸せなのか」っていう感覚を大事にして生きていかないと、いつか振り返った時に私の人生何だったんだろうって思っちゃうんじゃないかな。

だから私は一緒にいて居心地のいい人と、おいしいものを食べて、きれいなものを見て、そういう時間を大事にできる人生がいいな。そのためには、まずは自分の感覚を信じることが一番大切。自分の感覚を信じて、自分の意思を持って、自分が大切にしたいことをこれからも発見していきたい。発見したら、それを「大切にしたいことだな」って思って、また生きる。そうやって、自分が大切にしたいことを積み重ねて生きていきたいなって思ってる。


【レディへの格言】

・情報に左右されたり人と比べるのではなく、自分の感覚を研ぎ澄ませて、その感覚を信じて生きよう。

・幸せは求めるものではなく感じるもの。当たり前の毎日でもちょっと視点を変えてみて、幸せを感じながら生きよう。


 



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