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【vol.2 學びの選択】岩井謙介

鮮度のある學び

自由大学READY STUDY GO

前回のコラムで、「考えるための視点や方向性を大きく変えてみるということ」を書いたが、では、どのように視点を定めていくのかという話になってくる。つまり多くの選択肢がある中で何を視点の方向性としてチョイスしていくかという選択の問題になる。

ちょうどこのコラムを執筆中に、ストックホルムでスウェーデンの友人たちと食事をする機会に恵まれた。
そして互いの近況を話していく中で、流れで「選択」の話になった。
スウェーデンの高校では、自分の好きな専門分野を進学の時に決めるらしい。それは日本の選択科目という意味での理系/文系という大雑把な括りではなく、演劇や美術、デザインなどなど、ここにあげれば書ききれないぐらいの専門分野の選択肢が多岐に渡るのだそう。

一方、日本ではみなさんの経験上でもそうであるように、先に述べた大きな選択としての理系/文系という括りが、学生はおろかその選択が社会人になってからもつきまとうこともある。
その大きな違いを話題に出しつつ、スウェーデンの高校生は、選択が多い分どのように専門分野を決めているのかと聞くと、やはり世界広し、といえども将来のことなども誰にも分からないのは日本もスウェーデンも同じなようで、ただ単純にその時に興味があることを専門分野として選択するとのことだった。

「それがどのように自分の人生に役立つのか分からないけれど、學なんで見なければ分からないし、違うと思ったら選択を変えればいいだけの話でしょ。」

なんとも潔のよく本質を捉えた答えが返ってきて痛快な気持ちになった。
どんな視点を持って學べばいいのかと聞く前に、自分は一体何に興味があるのか、もう一度考えてみるのはどうだろうか。
面白いと思うこと、興味があること、好奇心がくすぐられることを単純に視点として持つ。
學ぶということはもっとシンプルでいいのではないだろうか。

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