講義レポート

さぁ、火をおこそう!

「地球と遊ぶ、サバイバル入門」講義レポート

地球と遊ぶ、サバイバル入門」キュレーターの高澤です。
5/11(土)に1期生による課外講義を山梨県の「宝の山ふれあいの里」で行いました。

サバイバル入門としても初めての課外授業は、あいにくの雨に見舞われてしまいましたが、そこはネイティブ・アメリカンの思想をベースにしている本講義、何事もポジティブに恵みの雨として捉えます。

survival_20130513_01朝10時、富士急行都留市駅に集合。新宿から約1時間30分で山の麓へ。車で来る方もちらほら。参加者全員集合した所で「宝の山ふれあいの里」へ向かいます。

survival_20130513_02まずは教授の川口さんより今日の実習につい説明。ネイティブ・アメリカンはイメージとは違いよく笑い話をするそうですが、川口さんもいつも笑いを交えてユーモアたっぷりに話されます。この時期の注意事項説明もありましたが、この後それが現実のものに。。。

survival_20130513_03火おこしの方法を教授自らが実践。さすがに教授あっという間に火おこり、「おぉ!」っという驚きとともに全員拍手。

survival_20130513_04survival_20130513_05いよいよ自分の番、火おこしをする材料を自分で山で探してきて、火おこし道具の製作にはります。ナイフの使い方に慣れていない方も多く、みんなで協力して道具を作っていきます。この頃、雨が本格的に降り始めました。

survival_20130513_06雨が強くなっていくなか、自分で火おこし道具が作れた受講生から実際に火おこしの実践に入ります。力の入れ加減、道具の使い方など不慣れな事も多い上に湿度も高いため、教授のように簡単に火はつきません。でも、雨のせいにはしてはいけません。これは恵みの雨。

survival_20130513_07火おこしが始まって30分くらい経過した頃、最初に着火したのは女性の受講生。みんな拍手と感嘆の声をあげます。それから続々と着火する受講生がでてきて、その度に拍手と歓声に包まれます。徐々に一体感が出て来ている感じ、とても良い雰囲気でした。この日は最終的に、約半数の受講生が自分の力で火をおこすことができ、できなかった受講生も火おこし道具を持ち帰り「どこで火おこしをしたら怒られないか」など教授からアドバイスを貰っていました。

その後、宿泊可能な参加者はコテージに停まり、帰宅する方を見送りながら、自分の火おこし道具を綺麗に磨いたり、夕飯のために焚き火の準備に取りかかります。

survival_20130513_08夕飯は教授の提案のもと、串焼きバーベキュー。ゴミや後片付けを最小限にする工夫、これも地球と遊ぶサバイバルの知恵なんです。自分の火加減で焼いた食材はとても美味しく、お酒も入って、みんなで火を囲みながら笑い話をするその宴は、まさにインディアンの仲間達。そんなひと時でした。

survival_20130513_09楽しかった宴の翌朝。教授はコテージに泊まらず野宿、さすがプロです。

survival_20130513_10survival_20130513_11この日は、昨日とは打って変わって快晴。「昨日が快晴なら良かったのに」とは思いません。朝から教授が鍋で炊いたご飯をみんなで焼きおにぎりにした後、昨日は着火が出来なかった受講生が、リベンジのため自ら火おこしを実践。そして宿泊した方全員が火おこしができました。

昨日の疲れもとれて、火おこしに少し慣れてきたからでしょう。決して天気のせいではありません。湿度が下がったせいではありません。

survival_20130513_12そうそう、最初に教授から注意事項でブヨに刺される可能性があり、刺されると腫れますと注意がありましたが、見事にブヨに何カ所も刺さる受講生が続出。しかし、ここでもサバイバルの知恵がありました。応急処置を施した後、オオバコを摘んで口の中で噛んだ後、刺された箇所に貼っておくと炎症を抑える効果があるそうです。刺された受講生も何だか楽しそうにオオバコを付けていました。

そうして午後に仲間達は帰路へ。

今回の火おこし実践の講義で改めて感じたのは、「火をおこす」という行為は想像以上に人を感動させ一体感を生むものだと感じました。受講生の中には「新しい自分の世界を切り開いたような気分」と言ってくださる方もいました。これからも火おこしをきっかけに、どんなサバイバル仲間が増えていくのか楽しみです。



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