講義レポート

シャーマンのヒント~今を生きる

教授コラム 共生のシャーマニズム学 SUGEE教授

皆さま、こんにちは。 先週は低気圧の影響で不安定なお天気が続きましたが、だいぶ回復してきたようですね。気圧の変化は身体に思わぬ負担をかけますので、どうぞ毎日無理なくお過ごしくださいね。

さて今日は、このコロナウィルスの感染拡大が続いていく中で「どのように心の平穏や癒しを得るか」というテーマで少しお話をさせて頂きたいと思います。
ヒントは、僕が世界中で出会ったシャーマンからです。

シャーマニズムの基本は、内なる世界=ルーツへのアクセスです。どのコミュニティも祖先の神話や祖霊の物語を共有していて(例えば日本の古事記など)、その祖先の先のルーツへとアクセスをしそこから癒しやメッセージを引き出して、それをコミュニティの仲間に伝えることができるのがシャーマンなんですね。

どうやってアクセスするかというと、祈りや瞑想を通して自分の内側へと深く入ることから可能になります。例えば、自分の大好きだったおじいちゃんやおばあちゃんのことを大切に思い出す、これもルーツへの祈りの一つと言えると思います。つまりは、皆さんも日常の中で実践していくことができるんですね。

現代社会の中で仕事をし日々様々な情報にさらされていくと、なかなかそういう時間をとるのも難しいかもしれませんが、毎日10分でも15分でも良いんです。自分の内面と向き合い、心の声を聞いてみる。そういう時間を持つことがとっても大切です。寝る前の5分でも目覚めた後の10分でも良い、散歩中の15分でも良いんです。とにかくストレスから自分を解き放って、自分の内面に深く入ってみる。そういう時間を是非大切にして下さい。

そしてシャーマニズムの極意は「Inner Silence」にあると言われているんですね。 つまり内なる沈黙です。 内面に深く入り、心のニュートラルな状態を保つ、と言い換えても良いかもしれません。

何も心配することはないんです。 なぜなら僕らの体内には宇宙の始まりからこの今に至るまでの全てがインプットされてるわけですから。 知恵も直感もインスピレーションも、全ては僕らの体内に内蔵されているんですね。 そこにアクセスし、感じ、心の赴くままに進めば良いと思います。

この自分の内側=ルーツへのアクセスを日常の中で実践していくと、本当の自分自身に出会えるというか、自分の心が何を求めどういう方向に進みたいかを日々感じることができるようになります。

結果として、他人の話もストレスなく聞くことができるようにもなりますよね。 ぶれることのない、揺らぐことのない自分自身があれば、笑顔で人の意見も聞いたり調整したりできますから。

エナジーも愛も、僕は内側から湧いてくるものだと思ってます。人間って生きている限りは決して枯れない泉のようなもので、一人一人が本当に光り輝いている存在なんですよね、本来的に。

このコロナウィルスの一連の騒動の中で、改めて僕は大切なことに日々気づかされています。現代社会はつい最近までグローバリティの時代でしたね、遠くへ遠くへ、先へ先へ、というベクトルの時代。それがやっぱり僕らは個々のコミュニティや近しい人とのつながりの中で生かされていて、あくまで自然の中の一部なんだと、そう感じざるをえない状況になってきていると感じます。

一人一人を尊重し合う、多様性を認め合った上でのローカリティの世が生まれそうな気がします。

ここにいて良いんです、そのままで良いんです。

僕らは、生まれる前から内面=ルーツで一つに繋がっているんですから。

TEXT:教授 SUGEE

担当講義:共生のシャーマニズム学(入門編)【オンライン講義】
     共生のシャーマニズム学



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