講義レポート

プロフィールこそが最も重要です!

「出版道場」講義レポート

出版道場」キュレーターの岡島です。7期の卒業生、佐々木さんより講義レポートが届きました! 佐々木さんは大学院で哲学を専攻され、3月に卒業されたばかりです。本の出版というよりも、仕事としての出版業界への興味から、講義を受講いただきました。講義の中で、プロフィールの重要性を再認識いただいたようです!


▲本に必ず著者プロフィール欄が用意されているのには、ちゃんと理由があるのです。写真はゲスト講師:古家政吉トレーナーの『細マッチョ肉体改造法』(講談社)のプロフィール欄。

「プロフィールこそが最も重要です!」

私にとっての出版道場は、鈴木先生のこの言葉に始まりこの言葉に終わったような気がする。出版道場第7期生は私を含め計7名。いろいろな個性が集まった。テレビでも有名な大学教授の秘書、誰もが知っている有名番組に関わった元テレビのリサーチャー、台湾になんと20回以上も行った方、新しい女性のキャリアを提唱するキャリアカウンセラー、少子化対策を熱く語る主夫の政治家、もうすでにヒット書籍を刊行しておられる料理研究家。

このような濃い個性を持った人々だから、第1回の授業でやりたい企画を発表するときはプロフィールに裏付けられた強い説得力を感じた。なるほど、こういうプロフィールを持っている人ならきっと企画の内容も面白そうだ、読んでみたい!と思わせるものがあった。それに比べて私はというと、やりたい企画と自分のプロフィールとの相関関係がどうも薄いと感じた。企画を後ろ支えするプロフィールが他の方に比べて弱いと言わざるを得なかった。

編集者はまず著者のプロフィールを見て企画を通すか決め、読者はまず著者のプロフィールを見て読む価値のある本かどうかを探る。著者のプロフィールとは出版社の編集会議を通し、より多くの諾者を獲得するための大事な大事な入り口なのだ。

それではここは一つ、プロフィールを魅力的に見せてみましょう。というのが第3回の授業までの宿題。まず、A4一枚分くらいにできるだけ詳細にこれまでの自分の履歴をパソコンの画面に打ち出してみる。つぎに第二段階として、そこからできるだけ客観的な実績を抜き出してみる。その結果、残ったのはなんとたったの3行だった。ついこの間まで学生だったということを差し引いても、この結果では編集会議は通らない。最終回の模擬編集会議でも、やはりこの点を鈴木先生に指摘された。「内容は面白そうだけど、プロフィールが弱いなあ…」。

このような具合に、私にとっての出版道場は初めから終わりまで「プロフィール問題」の重要性を実感したという感じだった。何はともあれ魅力的なプロフィールが出版の入り口なのだと知った。出版道場という授業のネーミングに掛けて言えば、魅力的なプロフィールは「入門」ということになるだろう。私はまだまだ入門の段階。プロフィールを魅力的なものにしていくために、これからの生き方こそが問われると自分の肝に銘じる。


佐々木さんは受講中に、社会人のキャリアを編集者としてスタートすることを決意されたそうです。今回の企画は、将来編集者として実現させることになるのかもしれません。

著者になりたい方だけでなく、出版業界について知りたい方からの受講も増えてきている「出版道場」は、現在8期生を募集しております。受講生限定のフェイスブックの非公開グループでは、出版業界の最新情報や講義レベルの議論が展開されていて、受講後のアフターフォローも充実しています。みなさまの入門をお待ちしております!



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