講義レポート

同じ志を持つ者だからこそ、共有できる時間

「脱藩学」講義レポート

“未来の自分を見つけるインタビュー”と題した「脱藩学」4期が、先日開講しました。受講生の感想とともに、キュレーターの吉永が講義をレポートします。
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2コマ集中講義の1日目、前半は、受講生のみなさんの「なぜこの講義を受けにきたのか」を共有したあと、教授の跡部さんから「脱藩とはなにか」、ご自身の「脱藩ストーリー」について話をしていただきました。

後半は、「自分のルーツ」と「『脱藩』したいことの本質とは何か」を、受講生一人一人に発表する時間。普段、なかなか腰を据えて話すことがないテーマですが、初対面ながらも、どんどん話し手のストーリーに引き込まれ、あっという間に講義時間が終了。利害関係のない関係だからこそ、お互いの置かれた状況を超えて、理解し合えるということもあるのかもしれません。

さて、そんな1日目の講義の様子を、参加された3名の方でレポートして頂きました。

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第4期 K.Tさん(30代/広告業)
初日の講義は自己紹介から始まり、各自の『脱藩したいことの本質』を発表・語り合う時間に。メンバーは9名。年齢も職業も性格も様々で、考えている”脱藩元”も別々。ただ、自分自身の何かを変えたい!語り合うことでその手がかりを見つけたい!という想いは全員共通だと感じた。

面白かったのが、一つは、不思議なほど自分のことをオープンにして話せたこと。見ず知らずの人たちだからこそ、取り繕う必要もないし、加えて、ありのままを受け入れてくれる空気があった。もう一つは、取り留めがないと思っていた悩みも、他人が聞くと実は共通点でつながってみえる、という気付きがあったこと。それを共有できる機会は、自分と向き合うチャンスだとも思った。

初回から様々な深い話が聞けて、これまで将来をイメージするとき、無意識に働き先・働き方を考えていたが、「どのように生きていたいか」と考えると選択肢は一気に広がるんだと、とても新鮮な感覚だった。

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第4期 R.Wさん(40代/IT営業)
第一回目の講義から、期待通りの面白さでした。和気藹々とした雰囲気の中、教授の跡部さんの体験談だけでも十分に刺激的でしたが、さらに受講生の様々な経験を聞くことで、視野が広がった気がしました。

特に、脱藩学の背景となっている、社会構造や様々な価値観の変化の波は、私も常々感じていたことであり、そしてまさに今、私たちに新しい考え方が求められる時期が来ていることを、改めて実感しました。その中で、自分の軸(=自分のタグ)を見つけることが提示されていましたが、ここを明確にすることが重要な点であることに、共感しました。果たして、これからの自分がいったいどんなことを軸としていくのか、それをじっくりと考えるだけでも、脱藩学は大変意義のある講義です。脱藩学を構成するもう一つの要素でもある、同じような志しを持った縦と横のつながりについては、インタビューや講義終了後の活動でつながるであろう、これからの新しい出会いが非常に楽しみです。

また、今回の講義の宿題として出ていた、自分のルーツを調べる過程では、今まで知らなかった祖父母の生い立ちや性格を、詳しく知ることができました。貴重な機会を与えていただいたことに感謝するとともに、(none-white workerとしての)祖父母の時代の働き方が、現代を生きる私たちにとっても、大いに参考となることがよく理解できました。この考え方は、今まで意識することがなかったので、とても新鮮でした。

二十一世紀に入り、企業の都合だけで簡単に整理されてしまう存在となってしまった、今のサラリーマンにとって、「佳く生きる」ことは、どのようなことなのかを、第三回目以降の講義でより深く掘り下げてみたいと思います。

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第4期 T.Oさん(30代/建設業)
脱藩学」の第四期が開講しました。参加者は男性6名、女性3名の計9名で、なかには受講が2回目の方も。キュレーターを担当してくださる吉永さん、堤さんも脱藩学の卒業生で、関わり続けたくなる楽しい講義のようです。

さて、初回講義は「自分のルーツと脱藩したいことの本質を探る」というテーマの事前課題が与えられ、各自考えを整理して持ちよりました。自分が将来どうしたいのか、考えがまとまらない日々が長く続いていましたが、自分のルーツを整理する過程で普段意識することがなかったたくさんの気づきがあり、自分の価値観が浮かび上がってきました。現状と自分の価値観とのギャップをどのように埋めるか、これからじっくり考えて行きたいと思います。

まじめに生きるほど息苦しい今の時代に自分の軸を見つめ直し、各地にいる師や同士から新しい気付きを得ながら自分の道を切り開く脱藩学はワクワクに満ちています。これからが楽しみです!

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次回は、いよいよゲスト登場、そしてインタビューする師匠を決めていきます。どんな講義になるのか楽しみです。



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