講義レポート

脱藩は「自分が何かをやるって決めたとき」のこと

「脱藩学」2期 講義レポート

社会の当たり前から自由になる「脱藩学」。
第5回の様子を、受講生のS.Hさんがレポートしてくれました

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脱藩学」最後の講義は、各グループのインタビュー内容発表です。

各チーム3名×4チームに分かれたグループは、それぞれお互いの興味のある「脱藩」の先輩に、アポイントを取り、忙しい中時間を合わせてインタビューを行いました。それぞれのインタビューは、みんな受け取ったことが多すぎ、内容も濃すぎて、そのすべてを授業の時間内で発表することは無理ムリ…。ということで、当日はインタビュー内容の簡単な紹介とそれぞれが特に感じたことをシェアしました。(インタビューの模様は「脱藩者interview」のサイトにて順次アップされますので、お楽しみに。)

インタビューの感想として良く出てきたフレーズは、
・脱藩の先輩は、社会のニーズもちゃんと考えている。
・話を文字で読むと実際に会うのでは全然違う。会って話を聞くと、何度も出てくるキーワードとかがあって、その人が本当に大事していることは何かということを感じ取ることができる。
・インタビューだと、メールと違って対面しているので、聞きにくいことも聞きやすい。
・みな同じように悩んでいる。
・自分の絶対軸を曲げていない。
などでした。

何より共通していたのは、みんな「今後も先輩へのインタビューを続けて行きたい!」ということ。

知り合いでもなかった12名のメンバーが、自分を振り返り、自分が話を聞きたい人ってどんな人だろう?と考え、自分でアポイントを取り、直接会って話を聞く。「え?たった5回の授業でここまでやってしまうの?」と思ってしまうことを共に実行して、感じたことや思ったことを分かち合う。その経験はそれぞれにとって、大きな意味があるものとなったようです。

そして、授業の最後には、教授の跡部さんとキュレーターの古屋さんからのメッセージをいただきました。。

教授の跡部さんより:
脱藩って、会社をやめるってことだけじゃない。自分が何かをやるって決めたときのこと。
・自分の弱い部分も出しちゃえ。
・当たり前から離れたコミュニティに属してみよう。
・「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」(江副浩正)。

キュレーターの古屋さんより:
脱藩=越境×架橋
・「人生の選択の答えって、たぶんどっちも間違い。その後の積み重ねが正解をつくるんだと思います。」(西原理恵子)

そして、授業の本当の最後には、みんな感想を一言。発表順に、一部ご紹介します。
・「浪人終了の決意をした。来月を目処に会社を立ち上げます。色々な意味で、授業を受けたことがいいきっかけになった。」
・「みな同じようなことで悩んだりもがいたりしているんだな、ってことが分かった。これからも積極的に人に会って行きたい。」
・「異業種の方々の会うことができて、刺激となって、本当に受けて良かった。自分の中での選択肢が2つのどちらかしかないと思って、それが問題だと思っていたけれど、そうじゃないんだな、と開眼。」
・「『これから』と思った。自分の環境が変わったと思っていたけれど、変わってなかった。今までなかったフレームワークができてきた。まだ何も変わってないので。」
・「自分で勝手に壁を作っていたな。と思った。1週間で2人インタビューしてみて、自分はまだ、飛び出してもいなかったなと思った。」
・「想いを強くした。脱出するより自分が変わる方が早い。変わりたい。」
・「インタビューをするのが面白すぎ。記事を読むのと、一方的に聞くのとも違う。相互にやりとりすることで新たに聞けることが良い。」
・「みんながそれぞれ話す場を作る、それも大人が。というのが新鮮だった。自分は今の仕事が本当に好きだと逆に実感できたので、脱藩しないことを決めた。」
・「初めてあった人に家族の話とか普段しない話をしたのがびっくり。自分を振り返ることができた。脱藩をもっと広いこところで考えたい。これからどんどん新しいことに気づいていくんだろうな。」

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なんと、受講生のなかには「会社をつくる」という結論に達してしまった方もいました。でも、全員が大きな結論には達しなくても、普段の自分の考えからちょっと「脱藩」できたことは確か。講義の感想を述べるみんなの顔はなんだかすっきりしていたり、晴れ晴れしていた気がします。脱藩の捉え方はそれぞれで、会社をやめることでも、やめないことでも、大きな決断です。全5回の講義で、気持ちが大きく動いても、実際に何かが動き始めるまで、まだまだ悩んでいくかもしれないメンバーたち。

ここで出会えたメンバーとともに、私たちの「脱藩への歩み」は続いて行きます。とりあえずは、インタビューを続ける、人に会う、という形で。それがこのWebやリアルの場を通して、「脱藩」というキーワードにひっかかった方と共有していければうれしく思います。

脱藩学のインタビューサイト「脱藩者interview」は随時更新中です。



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