講義レポート

ルーツへの回帰と癒しの探求

コラム 「共生のシャーマニズム学」教授 SUGEE

共生のシャーマニズム学

今年も本当に暑い夏になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

台風や天災もあり人の生きる力や優しさ、そして何よりも人同士の和がますます大切になってきているような気がします。

そしてその中で間違いなく「癒し」が求められていますね。

自らを癒すということ、そして人の和の中で癒しに包まれるということがより重要になっていると感じています。

今日は癒しという意味でも非常に効力のあるチャネリングについてお話させて頂きたいと思います。

最近講義の中でも、または日常生活の中でも自らのルーツについて深く知りたいという方が増えているなと実感するシーンが多々あります。

精神的なものやスピリチュアリティがどんどん復活しているこの時代の中で、物質的なもののみを追随することにふと立ち止まり、果たして本質的に自分は何者なのだろうかという根源的な問いに向き合わざるをえない状況が生まれやすくなっているのだろうと僕個人は分析しています。

チャネリングの中でも最も身近で重要なものは自らの祖先=ルーツに入っていくことです。

自らのルーツに深く入っていくことは自分自身と未来を知ることでもあり、また無二の癒しにも繋がります。

沖縄の神の島として知られる久高島で1978年まで行われていた祭祀「イザイホー」は島の女性が神職に就くための通過儀礼、つまりイニシエーションだったのですが、30~42歳までの島生まれの女性が自分の祖母の霊力と香炉を受け継ぎコミュニティの認証を受けるというお祭りでした。

シャーマニズムの世界では2代前のご先祖様というのが一つのルーツへの入り口=ゲートになっている場合が多く見受けられます。

僕もコロナの期間中に父方の祖母の記憶がふと匂いと共に蘇ってきた瞬間があり、自分自身のルーツを深く見直すきっかけになりました。

隔世遺伝とはよく言ったもので、久高島では女性の名前さえも近年まで全てそれぞれの祖母から受け継いでいたそうです。

僕が卒業生との瞑想のシェア会でそれぞれのルーツに入っていく際によく伝えさせて頂くのは、まずは親しみのある2代前のご先祖様を思い浮かべてください、ということ。

お盆の際などをイメージして頂くと分かりやすいのですが、おじいちゃんやおばあちゃんに思いを馳せて感謝の気持ちを抱くと、なんとも言えない安心感に包まれますよね。

特に親しみのある祖父母が夢に出てきたりすると、多幸感に包まれながら目覚めを迎えるという経験をされた方も多いのではないかと思います。

チャネリングとはつまりその感覚に近いもので、何も特別なことではありません。

そしてそこを入り口として、人によっては遥か遠いルーツまで遡って感じ取ることができるようになります。

アーティストやクリエイティブな仕事をしていらっしゃる方々にとっても、自らのルーツを知ることは非常に強い武器になります。

継承とよく言いますが、個々が一代限りで出来うることは限られているもの。

自らのルーツにリンクしその流れに’乗る’ことによって、自分自身の力を超えたものが発揮できるゾーンが見えてくることもあるはずです。

つまりルーツにリンクしそこから癒しやメッセージを引き出すことここがシャーマニズムの原点でありチャネリングの第一歩ということになりますね。

その場合も自らのルーツに対する畏敬の念と感謝を忘れてはいけないなと、日々自戒を込めて僕も自分自身を磨く毎日です。

どうか皆さまがいつも癒しと安寧の中で日々を送れますように心からお祈り申し上げております。

TEXT:    教授 SUGEE  担当講義:  共生のシャーマニズム学

 

※受講生募集中※

チャネリングとはつまり自分自身がアクセスしたい対象にリンクして繋がることを意味します。
外に求めるのではなく、シャーマンは自身の内側に深く入り込むことによってそれを可能にするのです。
共生のシャーマニズム学」第10期では特にチャネリングについて深く学んでいきます。



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