講義レポート

僕らは3週間ほど前から、自由大学のあるCOMMUNE 2ndの入り口、TOBACCO STANDという場所でコーヒースタンドをオープンさせた。平日の朝だけ、STOCKHOLM ROASTというスウェーデンのストックホルムのロースタリーで焙煎したコーヒー豆を使ったコーヒーを出すスタンドだ。

なぜこのコーヒースタンドを始めることになったのか?

このお話は今から遡ること1年と少し前、ストックホルムから少し離れた倉庫街に位置するそのコーヒーロースタリーを、自由大学ファウンダーの黒崎さんと皆で訪れたところからスタートする。お世辞にもイケてるとは言えないエリアに佇む倉庫を改装した彼らのロースタリーのドアには、可愛い感じのガイコツのロゴが掲げてあった。足を踏み入れるとコーヒーを焙煎している香ばしいあの香りが漂う中、うっすらとロイ・エアーズの曲がかかっている。その瞬間、これは絶対合う奴らだ!と直感的に強く思ったのをよく覚えている。

その日の出会いはお互いを変えるような出来事だった。初めて出会った運命の恋人よろしく、お互い友人として恋に落ちた僕らは、ビジネスの話はさておき、コーヒーの話はもちろん音楽やデザイン、ファッションにワインなど、様々なことをストックホルムでも東京でも夜な夜な語り合った。会社同士でビジネスを始めることになるので、当然リスクやメリット、数字の細かい話なども重ねて来た。そんな生まれも母国語も生活環境も全てが異なるメンバーの中心にあったのは、「とにかくクールなものを作り出したい」という強固な意思。それだけが僕らを強く前へと進む手助けをしてくれた。

”希望の未来”とはそんなものなんじゃないか、と希望的観測も含め思う。引き寄せられるように偶然訪れたストックホルムのロースターの仲間とオーガニックな関係性を築き、クールなものを見てみたい。良いものは伝えたい。オーガニックな化学反応を起こしたい。仲間を幸せにしたい。そして、その結果しっかり稼いでいきたい。こんなスタンスだってやってやれるんだ、ということを証明したい。お金が中心でなく、人が中心なスモールビジネスの大成功。そんなことがいたるところで起きている未来こそが、新しい、希望の未来なんじゃないか。その蓄積で社会が良い方向に変わる。

そんな出会いが紡ぎ出した、僕らの想いが詰まったコーヒースタンドでは、今日もかわいいガイコツがピースな感じで笑い、たまにロイ・エアーズがかかっている。ストックホルムとトーキョーをブリッジして始まった僕らの挑戦はもう少しだけ続いていく。



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