講義レポート

なぜ自分がやる必要があるのか

「クリエイティブ創業スクール2016」講義レポート

私自身は約10年間会社員として組織の中で働き、最後に勤務していた外資系企業が育児休業中に日本市場を撤退、会社員としてのポジションを失いました。その後小さな会社を設立、ベトナム・ホイアンで3年半を過ごし、2年前に帰国。今年「イメージコンサルタント」として新しいキャリアをスタートしました。

日本では語学学校やイベント企画・運営、ベトナムではショップ、カフェ運営と観光に携わる仕事をしていました。そして今は「外見」「立ち振る舞い」「コミュニケーション」の3つの領域からクライアントの印象(イメージ)を改善する仕事をしています。現在はクライアントのほとんどが女性ですが、今後スーツのオーダーメイドビジネスを始めるにあたり、どうやったら男性クライアントや企業へとビジネスを広げていけるか、その事業計画を立てる実践的な手法が学びたいと思ったのが、受講の動機です。

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実際の授業は、手法以上に「マインド」を学べるものでした。キューレーターやゲスト講師陣は皆様々なバックグラウンドや豊富な経験、チャレンジ精神を持つ方々。こちらが一歩踏み出して意見を求めれば、期待以上のアドバイスをいただける恵まれた環境でした。講師陣の話を聞くたびに、「何を」するか以上に、「なぜ」「自分が」その事業をする必要性があるのか、を繰り返し考えるようになりました。事業を成功させるには、「なぜ」の部分の明確化、つまり事業をやり続ける強い動機が必要だと感じたからです。その問いに対する自分なりの答えを最後のプレゼンテーションの場で発表しました。

プレゼンのフィードバックで、「男性クライアントのケーススタディをつくったほうがいい」というアドバイスをいただき、クラス内でモニターを募集したところ、キューレーターの望月さんはじめ4名の方にご協力いただけることになりました。授業を受けただけでなく、実際の計画がスタートできたことは大きな収穫です。

自由大学のほかの授業にも言えることかもしれませんが、講義を意義のあるものにできるかは自分の関わり方次第だといえるでしょう。ただ授業を聞いているだけでなく、自ら参加し意見を述べたり、意見を求めることで、思いもよらなかった方向性が見えたり、自分では思いつかなかったアイデアがもらえたり、新たな展開に発展したり、と何かが動き出します。

私は、このコースに参加してキューレーターの望月さんや様々なバッググラウントを持つクラスメートとの関わりを通じて、多くを学びました。そして「事業をつくる」ことに加え、「いつか自由大学で講義をする」という新たな目標もできました。今後はこの二つの目標に向かって邁進していきたいと思います。

(text:石川陽子



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